
漫画は日本が世界に誇る文化の一つ。
時代が変わっても、少年誌・青年誌・少女漫画など、それぞれのジャンルに数多くの国民的名作が生まれてきました。
特に「発行部数」は、その作品がどれだけ多くの読者に支持されてきたかを示す重要な指標。
長期連載作品はもちろん、短期間で爆発的にヒットしたタイトルもあります。
今回のランキングは、ウィキペディア(英語版・日本語版)の最新集計(2025年時点)をもとに、
各作品の累計発行部数を整理したものです。
日本だけでなく、海外累計を含む数字も反映しており、
まさに世界で読まれている日本漫画の決定版ランキングといえる内容です。
はじめに
日本の漫画文化は、いまや世界中のエンターテインメントを牽引する存在です。
海外でもMANGAという言葉が通じるほど、多くの作品が国境を越えて愛されています。
本記事では、2025年最新データをもとに、歴代の累計発行部数ランキングTOP30を発表!
『ONE PIECE』『ドラゴンボール』『鬼滅の刃』といった超メジャー作品から、長年にわたり連載を続けてきた名作まで――。
それぞれの作品がなぜここまで支持されてきたのか、発行部数と共に魅力や歴史も丁寧にご紹介します。
- 2025年時点の「日本漫画発行部数ランキングTOP30」
- 各作品の概要・魅力・人気の理由
- 名作がどのように時代を超えて読まれ続けているのか
さっそく、発行部数1位から順番にランキングを見ていきましょう!
日本の漫画歴代発行部数ランキングTOP30
【1位】ONE PIECE(ワンピース)『約5億1,660万部』

作品概要
『ONE PIECE(ワンピース)』は、尾田栄一郎による日本の少年漫画。
1997年より『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載を開始。
2025年現在も続く、日本漫画史上最高の発行部数を誇る作品です。
単行本は100巻を超え、世界全体での累計発行部数は約5億2000万部(世界93か国以上)。
ギネス世界記録にも認定された、まさに「史上最大の海賊漫画」と言えるでしょう。
物語は、海賊王を夢見る少年・モンキー・D・ルフィが、仲間たちとともにひとつなぎの大秘宝(ワンピース)を目指して大海原を航海する、友情・冒険・自由の物語です。
あらすじ(ネタバレなし)
ゴムゴムの実を食べてゴム人間になった少年ルフィ。
彼は亡き恩人・シャンクスとの約束を胸に、「海賊王」を目指して海へ出る。
航海の中で、剣士ゾロ、航海士ナミ、狙撃手ウソップ、料理人サンジなど個性豊かな仲間たちと出会い、絆を育みながら偉大なる航路(グランドライン)を進む。
彼らが目指すは、伝説の宝“ワンピース”が眠る最果ての海――。
人気の理由と魅力
圧倒的スケールの世界観と伏線構成
「海賊」「世界政府」「悪魔の実」「古代兵器」「Dの意志」など、膨大な設定が緻密に張り巡らされ、物語全体が壮大な一つのパズルのように構築。
20年以上かけて回収される伏線の巧妙さは、世界中の読者を魅了し続けています。
仲間を軸にした感動のドラマ
ルフィたち麦わらの一味の絆は、多くの名場面を生み出しました。
「仲間を信じる」「自由を求める」「夢を貫く」――。
その情熱と涙の物語は、世代を超えて共感を呼んでいます。
世界規模の社会現象と文化的影響
アニメ・映画・ゲーム・舞台・テーマパークなど、エンタメ産業全体を巻き込むほどの影響力を発揮。
映画『ONE PIECE FILM RED』(2022)は興行収入200億円を超え、シリーズ最大のヒットを記録しました。
関連情報
- 作者:尾田栄一郎
- 出版社:集英社(週刊少年ジャンプ)
- 連載開始:1997年〜(連載中)
- 単行本:全108巻(2025年時点)
- 累計発行部数:約5億2000万部(世界合計)
- アニメ:東映アニメーション制作(1999年〜放送中)
- 映画:劇場版シリーズ15作品以上
- ギネス記録:「同一作者による最も発行部数の多いコミックシリーズ」
一言レビュー
ONE PIECEは、ただの冒険漫画ではなく、
生きる意味、仲間の価値、自由の尊さ、を描いた人生の大航海。
その物語は、今もなお世界中の心に帆を掲げています。
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【2位】ドラえもん『約3億部』

作品概要
『ドラえもん』は、藤子・F・不二雄による日本を代表する国民的漫画。
1969年より『小学一年生』などの学年誌(小学館)で連載を開始。
単行本・てんとう虫コミックス・学年別・愛蔵版などを合わせ、累計発行部数は約3億部を突破。
日本国内のみならず、世界40か国以上で翻訳・出版されており、まさに「日本漫画文化の象徴」として知られています。
未来の世界から来たネコ型ロボット・ドラえもんが、ダメな小学生・野比のび太を助けるために様々なひみつ道具を取り出して、日常の中にちょっとした奇跡と教訓をもたらす――
そんな笑いと感動の物語です。
あらすじ(ネタバレなし)
22世紀の未来からやってきたロボット・ドラえもんは、のび太のひ孫・セワシによって現代へ送り込まれた。
将来のび太が失敗し続けて家計を破綻させないように、ドラえもんが日常生活をサポートすることになったのだ。
四次元ポケットから飛び出すひみつ道具で、のび太や仲間たちが繰り広げる冒険と成長の物語が描かれる。
人気の理由と魅力
子どもから大人まで楽しめる普遍性
どの世代にも共通する願いや夢を、ひみつ道具で具現化。
「どこでもドア」「タイムマシン」「タケコプター」など、誰もが一度は憧れたアイテムの数々が、想像力を刺激し続けています。
優しさとユーモアに包まれた哲学
単なるギャグ漫画ではなく、「努力」「友情」「思いやり」「責任」といったテーマが随所に込められています。
特に感動エピソードの数々は、大人が読むと涙してしまう人生の寓話としても評価されています。
世界に誇る文化的影響力
アジアを中心に世界中で愛され、教育番組・博覧会・宇宙プロジェクトにまで登場。
2008年には外務省から「アニメ文化大使」に任命され、日本を代表するキャラクターとして国際的にも知られています。
関連情報
- 作者:藤子・F・不二雄
- 出版社:小学館
- 連載開始:1969年〜(連載終了)
- 単行本:全45巻(てんとう虫コミックス)
- 累計発行部数:約3億部
- アニメ:1979年版/2005年版(テレビ朝日系)
- 映画:シリーズ44作品以上(2025年時点)
- 受賞歴:小学館漫画賞ほか多数
一言レビュー
人が幸せに生きるための道具を教えてくれる作品。
未来と優しさを信じる気持ちを、今も世界中に届け続けています。
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【2位】ゴルゴ13『約3億部』

作品概要
『ゴルゴ13』は、さいとう・たかを(齋藤孝)による劇画作品。
1968年より『ビッグコミック』(小学館)で連載が始まり、現在も続く日本最長寿の漫画シリーズとして知られています。
単行本は200巻を超え、累計発行部数は約3億部に到達。
世界で最も読まれている劇画として、ギネス級の記録を誇ります。
主人公は、超一流のスナイパー・デューク東郷(通称:ゴルゴ13)。
世界各地で依頼を受け、どんな任務も完璧に遂行する――
沈黙と冷徹さに満ちた、孤高の暗殺者の生き様を描いた社会派アクションです。
あらすじ(ネタバレなし)
狙撃の名手・ゴルゴ13は、国籍も経歴も一切不明。
彼のもとには、国家機関・企業・マフィアなど、世界中から極秘任務の依頼が舞い込む。
報酬は高額、成功率は100%。しかし失敗した依頼人には容赦しない――。
物語は、国際政治・軍事・諜報・経済などを背景に展開し、一話完結型ながらも、現実社会の裏側をリアルに描写。
ゴルゴ13という伝説の男を通して、人間の欲望と正義の境界を問う作品です。
人気の理由と魅力
現実と虚構を融合させた圧倒的リアリズム
国際政治・戦争・経済・テクノロジーなど、リアルタイムでの世界情勢を背景に物語が進行。
現実を映す鏡のような社会性が評価され、ビジネス誌にもたびたび引用されるほど。
主人公・ゴルゴ13の完璧な職業人像
無駄な言葉を発せず、依頼を完遂するまで感情を見せない。
そのプロフェッショナリズムは、現代の働く男の理想像として支持され、経営者やビジネスマンの愛読書としても知られています。
半世紀を超える連載の継続力
1968年から現在まで途切れることなく連載。
作者・さいとうたかを氏の死後も、さいとう・プロダクションによって「チーム制作」体制で連載が継続中。
日本漫画史における終わらない伝説の象徴となっています。
関連情報
- 作者:さいとう・たかを(齋藤孝)
- 出版社:小学館(ビッグコミック)
- 連載開始:1968年〜(連載中)
- 単行本:210巻以上(※2025年時点)
- 累計発行部数:約3億部
- アニメ:『ゴルゴ13』(2008〜2009)/映画・OVA多数
- 受賞歴:日本漫画家協会賞・特別賞ほか
一言レビュー
「依頼は遂行する。成功報酬は高い。」
ゴルゴ13は、沈黙の中に仕事の哲学を語る男。
エンタメでありながら、人生論として読める稀有な名作です。
【4位】名探偵コナン(Detective Conan)『約2億7,000万部』

作品概要
『名探偵コナン』(英題:Case Closed)は、青山剛昌(あおやま ごうしょう)による推理漫画。
1994年より『週刊少年サンデー』(小学館)で連載中の超長寿シリーズで、全世界での累計発行部数は約2億7000万部を突破。
日本国内のみならず、世界100か国以上で放送・出版されている国民的作品です。
高校生探偵・工藤新一が、謎の組織によって幼児化し、江戸川コナンとして新たな人生を歩みながら、
様々な難事件を解決していく推理エンタメの金字塔。
あらすじ(ネタバレなし)
高校生探偵・工藤新一は、ある事件現場で黒ずくめの男たちに襲われ、謎の毒薬を飲まされて子どもの姿になってしまう。
正体を隠し、江戸川コナンと名乗りながら、親友・毛利蘭やその父・毛利小五郎のもとで暮らしつつ、黒ずくめの組織を追う日々を送る。
事件を解きながら少しずつ組織の正体に迫るコナン。
推理とロマンス、そして宿命の対決が交錯する、長大なドラマが展開します。
人気の理由と魅力
緻密なトリックと知的な構成
各話ごとの推理トリックは、論理的でありながら読者の予想を裏切る巧妙な設計。
「密室殺人」「暗号解読」「連続事件」など、あらゆるミステリー要素を網羅しつつ、本格派ミステリーとしての完成度を保っています。
登場人物の人間ドラマと長期伏線
コナン、蘭、灰原哀、赤井秀一、安室透(降谷零)など、個性的なキャラが織りなす人間関係と背景が深く描かれる点も魅力。
特に黒ずくめの組織をめぐる物語は、連載30年を超えても読者を惹きつけ続けています。
アニメ・映画の社会現象級ヒット
1996年に始まったTVアニメ版は1000話を超え、劇場版は毎年公開され、シリーズ累計動員数は1億人を突破。
2024年公開の『100万ドルの五稜星(みちしるべ)』も大ヒットを記録しました。
関連情報
- 作者:青山剛昌
- 出版社:小学館(週刊少年サンデー)
- 連載開始:1994年〜(連載中)
- 単行本:100巻以上刊行
- 累計発行部数:約2億7000万部
- アニメ:『名探偵コナン』(1996〜放送中)
- 映画:毎年1作公開(1997年〜継続)
- 代表的キャラ:江戸川コナン、灰原哀、安室透、赤井秀一
一言レビュー
「真実はいつもひとつ!」――この言葉は日本中に刻まれた。
推理の面白さと人間ドラマの両立、そして長期連載で進化を続ける構成力。
コナンはまさに、終わらないミステリーの王者です。
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【5位】ドラゴンボール『約2億6,000万部』

作品概要
『ドラゴンボール』は、鳥山明(とりやま あきら)による冒険バトル漫画。
1984年から1995年まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載され、全42巻の単行本は世界中で累計約2億6000万部を突破。
「少年漫画の原点にして頂点」と称される、世界的な金字塔です。
主人公・孫悟空が、仲間たちとともに冒険や修行、激闘を繰り広げながら成長していく物語。
ドラゴンボールをめぐる冒険、天下一武道会、サイヤ人襲来、フリーザ、セル、魔人ブウ──
どのエピソードも漫画史に残る伝説となりました。
あらすじ(ネタバレなし)
山奥で暮らす少年・孫悟空は、ある日、ブルマという少女と出会い、願いを叶える7つのドラゴンボールを探す旅に出る。
その中でクリリン、亀仙人、ピッコロ、ベジータなど個性的な仲間や敵と出会い、地球、そして宇宙を舞台に次々と強敵との闘いに挑んでいく。
やがて悟空は、サイヤ人としての宿命を知り、限界を超えた強さと仲間への絆で、数々の戦いを制していく。
人気の理由と魅力
シンプルかつ普遍的な“成長”の物語
悟空は常に「もっと強くなりたい」と純粋に願う少年。
その姿勢が読者の心を掴み、世代を超えて共感を呼び続けています。
努力・友情・勝利──少年漫画の王道をすべて体現した作品です。
ド迫力のバトルと進化する戦闘描写
気のエネルギーを用いたかめはめ波や元気玉など、バトル表現は当時の常識を覆すスケール。
スピード感・緊張感・演出のすべてが、その後のバトル漫画の基礎となりました。
世界的な影響力と文化的アイコン
『ドラゴンボール』は日本のみならず、世界100か国以上で放送・翻訳。
海外の漫画家・映画監督・アスリートにも多大な影響を与え、悟空はスーパーマンやスパイダーマンと並ぶヒーローとして世界的に認知されています。
関連情報
- 作者:鳥山明
- 出版社:集英社(週刊少年ジャンプ)
- 連載期間:1984年〜1995年
- 単行本:全42巻
- 累計発行部数:約2億6000万部
- アニメ:『ドラゴンボール』『Z』『GT』『改』『超(スーパー)』
- 代表的な敵キャラ:フリーザ、セル、魔人ブウ
- 最新作:『ドラゴンボール超(SUPER)』シリーズ継続中
一言レビュー
「オラ、ワクワクすっぞ!」──この一言に尽きる。
少年の夢と冒険心を永遠に呼び覚ます、
人類共通の成長の物語として、今も世界で愛され続ける超名作。
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【6位】NARUTO(ナルト)『約2億5,000万部』

作品概要
『NARUTO -ナルト-』は、岸本斉史(きしもと まさし)による忍者アクション漫画。
1999年から2014年まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載され、全72巻の単行本は全世界で累計約2億5000万部を突破。
友情・努力・勝利の王道を貫いた、世界的メガヒット作品です。
落ちこぼれ忍者・うずまきナルトが、仲間とともに成長しながら、己の宿命と世界の闇に立ち向かう物語。
壮大なスケールと緻密な世界観で、海外でも圧倒的支持を得ました。
あらすじ(ネタバレなし)
忍の里「木ノ葉隠れの里」で暮らす少年・うずまきナルト。
彼の体には、かつて里を襲った“九尾の狐”が封印されていたため、村人たちから忌み嫌われ、孤独な日々を送っていた。
「いつかオレは火影(ほかげ)になって、みんなを見返してやる!」
その夢を胸に、仲間たちと修行し、強敵たちと死闘を繰り広げながら、真の絆と忍道を見つけていく。
人気の理由と魅力
世界観の深さと忍術バトルの独自性
チャクラを用いた多彩な忍術、血統や一族の設定、各里の政治や歴史──
緻密な世界構築が魅力。バトルは単なる力比べでなく、戦術・心理戦・信念のぶつかり合いとして描かれます。
“孤独と絆”をテーマにした人間ドラマ
ナルトの「孤独からの成長」は読者の心に強く響く要素。
サスケとの友情と対立、師・自来也との師弟愛、過去に囚われた者たちの再生など、重厚なドラマ性が光ります。
世界的影響力と文化的成功
アニメ化・映画化・ゲーム展開により、『NARUTO』は日本漫画のグローバル化を象徴する存在となりました。
アメリカやヨーロッパでは最も有名な日本の忍者として知られています。
関連情報
- 作者:岸本斉史
- 出版社:集英社(週刊少年ジャンプ)
- 連載期間:1999年〜2014年
- 単行本:全72巻
- 累計発行部数:約2億5000万部
- アニメ:『NARUTO』『NARUTO -疾風伝-』(全720話)
- 続編:『BORUTO -ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』
- 海外出版:60か国以上で翻訳・販売
一言レビュー
「仲間を守るために戦う──それがオレの忍道だ!」
NARUTOは、努力と絆の物語であり、世界中の読者が夢を諦めない強さを学んだ伝説的少年漫画です。
【7位】鬼滅の刃(Demon Slayer)『約2億2,000万部』

作品概要
『鬼滅の刃(きめつのやいば)』は、吾峠呼世晴(ごとうげ こよはる)によるダークファンタジー・時代劇漫画。
2016年から2020年まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載され、単行本全23巻で完結。
その累計発行部数は約2億2000万部を突破し、令和を代表する国民的ヒット作となりました。
人食い鬼に家族を殺された少年が、鬼となった妹を人間に戻すために戦う物語。
感情を丁寧に描く人間ドラマと、アニメ化による爆発的な人気が社会現象を巻き起こしました。
あらすじ(ネタバレなし)
時は大正時代。
心優しい炭焼きの少年・竈門炭治郎(かまど たんじろう)は、ある日家に戻ると、家族が鬼に惨殺されていた。
唯一生き残った妹・禰豆子(ねずこ)も鬼に変えられてしまう。
妹を人間に戻す方法を探しながら、炭治郎は鬼を討つ組織「鬼殺隊」に入隊。
仲間たちとともに、鬼の始祖・鬼舞辻無惨(きぶつじ むざん)との壮絶な戦いに挑む。
人気の理由と魅力
家族愛と絆を軸にした感動のストーリー
単なるバトル漫画ではなく、家族・仲間・命への想いといった普遍的なテーマが根底にあるのが本作の強み。
鬼との戦いの中で描かれる悲しみの背景が、読者の心を揺さぶります。
作画と演出の完成度
吾峠氏の独特の構図や筆致に加え、アニメ版(ufotable制作)の映像美と音楽演出が原作を超えるレベルで融合。
『無限列車編』は日本映画史上歴代1位の興行収入(約517億円)を記録しました。
キャラクターの多様さと深み
炭治郎・禰豆子・善逸・伊之助・柱たちなど、それぞれの過去や信念が緻密に描かれ、敵である鬼にも人間だった頃の悲しみがあるという多層的な構成が魅力です。
関連情報
- 作者:吾峠呼世晴
- 出版社:集英社(週刊少年ジャンプ)
- 連載期間:2016年〜2020年
- 単行本:全23巻
- 累計発行部数:約2億2000万部
- アニメ制作:ufotable
- 劇場版:『鬼滅の刃 無限列車編』(2020年)
- 受賞:第44回日本アカデミー賞 優秀アニメーション作品賞 ほか
一言レビュー
「優しさは強さになる。」
血と涙と絆で紡がれた命の物語。
鬼滅の刃は、時代を超えて語り継がれる“心の成長譚”です。
【8位】SLAM DUNK(スラムダンク)『約1億8,500万部』

作品概要
『SLAM DUNK(スラムダンク)』は、井上雄彦(いのうえ たけひこ)による高校バスケットボール漫画。
1990年から1996年まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載され、その累計発行部数は約1億8500万部を突破。
1990年代のジャンプ黄金期を代表する作品のひとつです。
不良少年・桜木花道が、バスケットボールを通じて成長していく青春ドラマ。
スポーツ漫画の枠を超えた感動的な人間ドラマと、リアリティある試合描写で、今なお世界中に熱狂的ファンを持つ伝説的作品です。
あらすじ(ネタバレなし)
不良少年・桜木花道は、中学時代に50回も失恋したモテない男。
ある日、湘北高校の美少女・赤木晴子に「バスケはお好きですか?」と聞かれ、勢いでバスケ部に入部してしまう。
ルールも知らない初心者ながら、驚異的な身体能力と純粋な情熱で成長していく花道。
キャプテン赤木剛憲、副主将流川楓、三井寿、宮城リョータら仲間たちとともに、全国大会を目指して挑戦を続ける。
人気の理由と魅力
成長と青春のリアルな描写
花道が不良から本気のスポーツマンへと変わっていく姿は、多くの読者に「努力と情熱の尊さ」を教えてくれました。
笑い・友情・敗北・挑戦──青春のすべてが詰まった物語です。
試合描写の緊迫感と演出力
一試合ごとの心理描写と構図は圧巻。
スピード感ある動き、呼吸まで伝わる描線、静寂の演出──
漫画で音が聞こえると評されるほどの臨場感を誇ります。
社会的影響と文化的遺産
日本におけるバスケットボール人気を一気に押し上げた立役者。
「SLAM DUNK奨学金」や、2022年公開の劇場版『THE FIRST SLAM DUNK』では、井上雄彦自身が脚本・監督を担当し、国内外で高い評価を受けました。
関連情報
- 作者:井上雄彦
- 出版社:集英社(週刊少年ジャンプ)
- 連載期間:1990年〜1996年
- 単行本:全31巻
- 累計発行部数:約1億8500万部
- アニメ:テレビ朝日系列(1993〜1996)
- 劇場版:『THE FIRST SLAM DUNK』(2022年)
- 受賞:第40回日本アカデミー賞 優秀アニメーション作品賞 ほか
一言レビュー
「あきらめたら そこで試合終了だよ。」
この言葉に何度救われた人がいるだろう。
スラムダンクは青春そのものを描いた、日本漫画史の永遠の金字塔です。
【9位】こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)『約1億5,720万部』

作品概要
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(通称:こち亀)は、秋本治による日本のギャグ漫画。
1976年から2016年までの約40年間、『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載されました。
全200巻を超える超長期シリーズで、その累計発行部数は約1億5720万部に達する、日本漫画史上に残る最長寿作品のひとつです。
舞台は東京都葛飾区亀有。破天荒な警察官・両津勘吉(りょうつ かんきち)を中心に、派出所に集う仲間たちの日常や珍騒動を描く、痛快で人情味あふれるコメディ作品です。
あらすじ(ネタバレなし)
舞台は下町・葛飾区亀有にある派出所。
そこに勤務する巡査・両津勘吉は、金儲けが大好きでトラブルメーカーだが、情に厚く正義感も強い“人情刑事”。
同僚の中川圭一や麗子、大原部長らとともに、日常の事件から世間の風潮までを笑いと風刺で描く──
まさに昭和・平成・令和をつなぐ「時代の生き証人」とも言える漫画です。
人気の理由と魅力
時代を映す社会風刺の巧みさ
連載期間40年の中で、経済バブル・オタク文化・IT革命など、その時々の社会現象をリアルタイムに反映。
ギャグ漫画でありながら、社会史的資料としても評価されています。
登場人物のキャラ立ちと温かさ
両津の破天荒な性格を軸に、中川のスマートさや麗子の上品さ、大原部長の厳しさなど、
一人ひとりが確立されたキャラクターとして読者に愛されています。
喧嘩しても最後はどこか温かい──そんな人情コメディが魅力です。
圧倒的な情報量と描写力
両津の趣味や特技を通じて、軍事、鉄道、プラモデル、株、ITなど、幅広いジャンルをコミカルに紹介。
秋本治の綿密な取材力と作画スピードもこち亀伝説の一因です。
関連情報
- 作者:秋本治
- 出版社:集英社(週刊少年ジャンプ連載)
- 連載期間:1976年〜2016年
- 単行本:全200巻
- 累計発行部数:約1億5720万部
- アニメ:『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(1996〜2004)
- 実写:香取慎吾主演(TBSドラマ/映画化)
- 舞台:東京都葛飾区亀有
一言レビュー
「ギャグの中に人生がある。」
両さんの豪快な笑いと優しさは、時代が変わっても古びない。
こち亀は、まさに日本のサラリーマンと庶民の心を映す永遠の名作です。
【10位】クレヨンしんちゃん『約1億4,800万部』

作品概要
『クレヨンしんちゃん』は、臼井儀人(うすい よしと)による日本を代表する国民的コメディ漫画。
1990年から『漫画アクション』(双葉社)で連載が始まり、現在も臼井氏の没後にスタッフが引き継いだ形で『新クレヨンしんちゃん』として継続中。
シリーズ累計発行部数は約1億4800万部を突破しています。
埼玉県春日部市を舞台に、天真爛漫でちょっぴりおませな5歳児、野原しんのすけとその家族・友人たちの日常を描いた、笑いと風刺の詰まったホームコメディの金字塔です。
あらすじ(ネタバレなし)
主人公・野原しんのすけ(5歳)は、幼稚園児とは思えない発言や行動で家族や周囲を日々振り回す嵐を呼ぶ園児。
父・野原ひろし、母・みさえ、妹のひまわり、愛犬シロと暮らす野原一家の毎日は、笑いとトラブルに満ちています。
幼稚園の仲良しグループ「カスカベ防衛隊」やご近所の人々との交流を通して、日常の何気ない出来事をコミカルに、そしてどこか温かく描いています。
人気の理由と魅力
ユーモアと風刺の絶妙なバランス
子どもの目線から見た大人社会の不条理を、笑いと皮肉を交えて描くセンスは臼井儀人ならでは。
家族・仕事・恋愛・社会問題など、現代日本の縮図がコミカルに表現されています。
キャラクターの魅力とリアリティ
しんのすけの自由奔放さと、ひろし・みさえの人間味。
どこにでもいそうな家族のやり取りが、読者の共感と笑いを誘います。
また、年齢を問わず楽しめる「家族で読める漫画」としても高く評価されています。
メディア展開の成功
1992年から始まったテレビアニメ版は現在も放送中。
劇場版アニメも毎年公開され、『嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』や『戦国大合戦』などは
大人も泣ける名作として語り継がれています。
関連情報
- 作者:臼井儀人
- 出版社:双葉社(漫画アクション)
- 連載開始:1990年
- 単行本:全50巻+『新クレヨンしんちゃん』(続刊中)
- アニメ:テレビ朝日系列『クレヨンしんちゃん』(1992年〜)
- 映画:劇場版シリーズ30作以上
- 舞台:埼玉県春日部市
一言レビュー
「しんのすけのバカさは、実は賢さの裏返し。」
笑って泣ける、そしてどこか考えさせられる――
子どもも大人も楽しめる、永遠の日常ギャグの金字塔。
【11位】進撃の巨人『約1億4,000万部』

作品概要
『進撃の巨人』は、諫山創(いさやま はじめ)によるダークファンタジー漫画。
2009年から『別冊少年マガジン』(講談社)で連載され、2021年に完結。
単行本は全34巻、累計発行部数は約1億4000万部を突破しました。
世界中で社会現象を巻き起こし、海外でも高く評価されたモンスタータイトルです。
巨人に支配された世界で、生き延びるために戦う人類の姿を描いた、圧倒的なスケールのサバイバル×ミステリー作品。
あらすじ(ネタバレなし)
人類は突如現れた「巨人」により滅亡の危機に瀕し、生き残った人々は三重の巨大な壁の中で暮らしていた。
そんなある日、壁を超えるほどの「超大型巨人」が襲来し、すべては崩壊していく――。
母を巨人に殺された少年エレン・イェーガーは、「すべての巨人を駆逐してやる!」と誓い、調査兵団に入団。
仲間のミカサ、アルミンとともに、人類の自由を求める過酷な戦いが幕を開ける。
人気の理由と魅力
圧倒的な世界観と設定構築
閉ざされた壁の内と外、巨人の謎、そして人類の真実。
物語が進むにつれて明らかになる衝撃の展開は、読者の想像を遥かに超えるスケールで展開されます。
緻密な伏線と壮大な構成は現代の神話とも評されました。
登場人物の成長と葛藤
仲間を失い、信念を問われ、時に敵となる。
エレン、ミカサ、アルミン、リヴァイなどそれぞれが正義を持ちながらも苦悩する姿が胸を打ちます。
善悪の境界が揺らぐストーリー構成は、世界中のファンを魅了しました。
社会的・哲学的テーマの深さ
自由とは何か。敵とは誰か。
国、民族、歴史、記憶――作品全体を貫くのは人間そのものへの問い。
単なるバトル漫画に留まらず、戦争と差別の寓話として深い考察を誘います。
関連情報
- 作者:諫山創
- 出版社:講談社(別冊少年マガジン)
- 連載期間:2009年〜2021年
- 単行本:全34巻(完結)
- アニメ:『進撃の巨人』(WIT STUDIO/MAPPA制作)
- 受賞歴:講談社漫画賞、ハーベイ賞など多数
一言レビュー
「自由を求める人間の本能」――
その叫びは巨人よりも大きく、重い。
読むたびに、世界の残酷さと希望を思い出させる傑作です。
【12位】美味しんぼ『約1億3,500万部』

作品概要
『美味しんぼ』は、原作:雁屋哲(かりや てつ)/作画:花咲アキラによる日本の食文化をテーマにしたグルメ漫画の金字塔。
1983年から『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で連載が始まり、単行本は 全111巻(長期休載中)、累計発行部数は 約1億3500万部 を誇ります。
食を通して日本文化・社会・人間関係を描く本作は、「料理漫画」というジャンルを確立した先駆的存在です。
あらすじ(ネタバレなし)
新聞社「東西新聞社」に勤める若手記者・山岡士郎(やまおか・しろう)は、食への深い知識と鋭い舌を持つ変わり者。
ある日、新聞創刊100周年企画として「究極のメニュー」を作ることを命じられる。
一方、彼の父は美食界の権威・海原雄山(かいばら・ゆうざん)。
父子の確執、料理哲学の対立を軸に、様々な食材・職人・文化をめぐる食の探求が描かれていく。
人気の理由と魅力
「料理漫画」の元祖にして頂点
単なるグルメ紹介ではなく、食とは何か文化とは何かを問う深いテーマ性。
家庭料理から高級料亭、郷土料理、さらには社会問題まで扱う幅広さが特徴。
後の『食戟のソーマ』や『孤独のグルメ』など、多くの作品に影響を与えました。
海原雄山と山岡士郎 ― 親子対決のドラマ
美食を極めた父・雄山と、その哲学に反発する息子・士郎。
究極と至高という2つのメニューをめぐる親子対決は、単なる料理対決を超えた思想のぶつかり合いとして読者の心を掴みました。
社会派漫画としての一面
食の安全、環境問題、伝統文化の衰退――
食を通して日本社会を鋭く切り取る内容が話題に。
1980年代から現代まで、時代とともに変化する「日本の食卓」を記録した貴重な作品でもあります。
関連情報
- 原作:雁屋哲
- 作画:花咲アキラ
- 出版社:小学館(ビッグコミックスピリッツ)
- 連載開始:1983年
- 単行本:全111巻(休載中)
- アニメ:『美味しんぼ』(1988〜1992年・日本テレビ系)
- 代表エピソード:「究極 vs 至高」「日本全県味めぐり」など
一言レビュー
「食とは、人を幸せにする力である」――
単なるグルメ漫画を超え、文化と哲学を描いた食の聖典。
読むたびに、料理の味と人の心が深く結びついていることを実感します。
【13位】BLEACH(ブリーチ)『約1億3,000万部』

作品概要
『BLEACH(ブリーチ)』は、久保帯人氏によるスタイリッシュなバトル漫画。
2001年から2016年まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載され、単行本全74巻・累計発行部数は 約1億3000万部 を突破しています。
死神・虚(ホロウ)・斬魄刀といった独自の世界観と美しい構図、そしてセンスにあふれた演出で、2000年代を代表するジャンプ作品となりました。
2022年には最終章『千年血戦篇』がアニメ化され、再び世界的な人気を集めています。
あらすじ(ネタバレなし)
黒崎一護(くろさき・いちご)は、幽霊が見える普通の高校生。
ある夜、死神・朽木ルキアと出会い、その運命は大きく変わる。
家族を守るため、ルキアから死神の力を譲り受けた一護は、人間の魂を喰らう怪物・虚(ホロウ)と戦うことになる。
やがて彼は尸魂界(ソウル・ソサエティ)や虚圏(ウェコムンド)など、死神と魂の世界をめぐる壮大な戦いに巻き込まれていく――。
人気の理由と魅力
圧倒的センスとスタイル
久保帯人の最大の魅力は間と余白を活かした演出。
キャラのセリフ、構図、構成の一つ一つに洗練された美学があり、「読む漫画」ではなく「感じる漫画」として多くのファンを魅了しました。
斬魄刀(ざんぱくとう)の設定
死神が持つ剣「斬魄刀」は、それぞれに名と能力があり、「解放(始解・卍解)」によって姿を変えるシステムが秀逸。
武器=人格という構造が、キャラの心情と戦闘をリンクさせる巧みな仕掛けです。
名言・名バトルの数々
「護るために戦う」「死神代行」「月牙天衝!」など、一護や敵キャラたちの名台詞は今なお語り継がれています。
中でも、藍染惣右介やグリムジョー、ウルキオラなど、敵キャラのカリスマ性が極めて高いのも本作の特徴です。
関連情報
- 作者:久保帯人
- 出版社:集英社(週刊少年ジャンプ)
- 連載期間:2001年〜2016年
- 単行本:全74巻
- アニメ:『BLEACH』『千年血戦篇』(2022〜放送)
- 代表技:月牙天衝/卍解・天鎖斬月
- 関連スピンオフ:『BURN THE WITCH』(同一世界観)
一言レビュー
「死神がオシャレすぎる」――それがBLEACH最大の衝撃。
静と動、美と死、クールさと哀しさが共存する世界観は唯一無二。
スタイルが物語を超えることを証明した伝説の作品です。
【14位】ジョジョの奇妙な冒険『約1億2,000万部』

作品概要
『ジョジョの奇妙な冒険』は、荒木飛呂彦氏による長寿バトル漫画シリーズ。
1987年より『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載が始まり、現在も『ウルトラジャンプ』にて第9部『The JOJOLands』が連載中。
シリーズ累計発行部数は 約1億2000万部 を突破しています。
「人間讃歌」をテーマに、ジョースター家とその宿敵ディオの因縁、そしてスタンドと呼ばれる超能力をめぐる壮大な冒険を描きます。
あらすじ(ネタバレなし)
物語は19世紀末のイギリス――。
貴族の家に生まれたジョナサン・ジョースターは、謎の石仮面によって吸血鬼と化したディオ・ブランドーとの宿命の戦いに挑む。
そこから物語は世代を超えて受け継がれ、ジョースター家の血統が紡ぐ奇妙な冒険が世界各地で展開。
エジプト、日本、イタリア、アメリカ――舞台は時代と共に広がり、それぞれの主人公たちが新たな「ジョジョ」として立ち上がる。
人気の理由と魅力
スタンドという革命的バトル概念
第3部で登場したスタンドは、漫画史における最大級の発明のひとつ。
単なるパワー勝負ではなく、能力×知略×心理戦の応酬が展開され、以降のバトル漫画に多大な影響を与えました。
独特すぎるアートとポージング
荒木飛呂彦の絵は、ルネサンス彫刻のような構図と大胆な色彩が特徴。
「ジョジョ立ち」と呼ばれるポーズはファッション業界やアート界でも注目され、作品の美学を象徴しています。
セリフと演出の中毒性
「無駄無駄無駄!」「やれやれだぜ」「覚悟とは!」など、一度聞いたら忘れられない名言・名演出の数々。
台詞回しと構成のセンスが圧倒的に独自で、読む映画のような迫力があります。
関連情報
- 作者:荒木飛呂彦
- 出版社:集英社
- 連載開始:1987年(週刊少年ジャンプ)
- シリーズ構成:第1部〜第9部(2025年現在)
- アニメ:第1部〜第6部まで完結済(David Production制作)
- 代表的スタンド:「スタープラチナ」「ザ・ワールド」「ゴールド・エクスペリエンス」など
一言レビュー
「人間讃歌は“勇気”の讃歌である」――
芸術・哲学・バトル・ユーモアが融合した唯一無二の漫画。
時代を超えて語り継がれる、真の奇妙な冒険がここにある。
【14位】KINGDOM(キングダム)『約1億2,000万部』

作品概要
『キングダム』は、原泰久氏による歴史戦記漫画。
2006年より『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で連載開始され、現在も続く壮大な中国戦国時代の物語です。
累計発行部数は 約1億2000万部 に達し、現代のジャンプ史上最大の大河漫画と称されています。
戦国七雄が覇を競う中国・紀元前3世紀を舞台に、天下の大将軍を夢見る少年・信(しん)と、後の始皇帝・政(せい)の成長と戦いを描きます。
あらすじ(ネタバレなし)
戦乱の世、戦災孤児として生きる少年・信と親友・漂は、いつか「天下の大将軍になる」夢を誓い合っていた。
しかし、漂が秦国の若き王・嬴政(えいせい)の影武者として命を落としたことをきっかけに、信は政と出会い、彼の理想である「中華統一」のために剣を取ることを決意する。
数多の戦場を駆け抜け、戦乱の時代を生き抜く者たちの夢と信念。
友情、裏切り、戦略、そして命の尊さ――壮大な歴史ドラマが展開されていく。
人気の理由と魅力
歴史×少年漫画の完璧な融合
実在の人物・始皇帝の物語をベースにしながら、少年漫画的な熱量とドラマ性を持たせた構成が圧倒的。
史実とフィクションが高次元で融合した、前代未聞の歴史エンタメです。
迫力ある戦闘描写と戦略の妙
数十万人が入り乱れる合戦シーンはまさに戦争の芸術。
武勇だけでなく、軍略・心理戦・政治が緻密に描かれ、読む者を「中華戦国のリアル」へと引き込みます。
信と政の成長と理想の物語
身分も立場も違う二人の青年が、互いを支え合いながら中華統一を目指す姿は、まさに友情と信念の物語。
戦場の中で人間がどう成長していくのか――その熱さが読者の胸を打ちます。
関連情報
- 作者:原泰久
- 出版社:集英社(週刊ヤングジャンプ)
- 連載開始:2006年
- 単行本:既刊70巻以上(連載中)
- アニメ:『キングダム』(第1期~第5期/NHK総合)
- 実写映画:『キングダム』(2019年)→『運命の炎』(2023年)シリーズ大ヒット
一言レビュー
「夢を見続ける者だけが、歴史を動かせる」――
戦乱の中で輝く信念と友情の物語。
読む者の魂を熱くする、現代最高峰の歴史ドラマ。
【16位】鉄腕アトム(ASTRO BOY)『約1億部』

作品概要
『鉄腕アトム(てつわんアトム)』は、手塚治虫氏による日本の近未来SF漫画。
1952年から『少年』(光文社)で連載が始まり、日本のロボット漫画の原点とも言われる不朽の名作です。
累計発行部数は 約1億部 を突破し、戦後日本の漫画文化を象徴する存在となりました。
未来社会を舞台に、心を持ったロボット・アトムが人間とロボットの共存を模索する物語。
単なる冒険活劇ではなく、命とは何か、正義とは何かを問い続ける哲学的なSF作品としても高く評価されています。
あらすじ(ネタバレなし)
天才科学者・天馬博士が、事故で亡くした息子トビオの代わりに作り出したロボット――それがアトム。
人間の子どもの姿をしていながら、10万馬力の力を持つ高性能ロボットです。
しかし、永遠に年を取らないアトムは人間の子にはなれなかった。
彼は人間とロボットの間で葛藤しながら、正義を貫き、未来社会の平和のために戦います。
人気の理由と魅力
日本SFとアニメ文化の原点
『鉄腕アトム』は日本初の本格テレビアニメ(1963年放送)としても知られ、アニメ王国・日本の礎を築いた作品です。
アトムの誕生は、日本のポップカルチャー史の始まりといっても過言ではありません。
「命とは何か」を問う深いテーマ性
ロボットが感情を持ち、人間と共に生きる未来社会――。
AI時代の現代に通じる生命と倫理の問題を、半世紀以上前に描いた先見性は驚異的です。
手塚治虫の普遍的ヒューマニズム
「命を大切にする」「差別をなくす」――
アトムの行動の根底にあるのは、人間愛と平和への強い願い。
読後に残る優しさこそが、鉄腕アトムの最大の魅力です。
関連情報
- 作者:手塚治虫
- 出版社:光文社ほか
- 連載開始:1952年
- 単行本:全23巻(講談社版)ほか複数版あり
- アニメ:初代『鉄腕アトム』(1963)/リメイク版(1980・2003)
- 代表的受賞:文化庁メディア芸術祭功労賞(手塚治虫関連功績)
一言レビュー
アトムはロボットの物語でありながら、人間そのものを描いた作品。
60年以上前に描かれた「AIと共生する未来」が、今なお現実に近づいている――
まさに未来を予言した永遠の名作です。
【16位】バキ(Baki the Grappler)『約1億部』

作品概要
『バキ(グラップラー刃牙)』は、板垣恵介氏による格闘漫画シリーズ。
1991年に『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で連載開始され、現在まで続く長寿シリーズです。
シリーズ累計発行部数は 約1億部 に達し、日本の格闘漫画の頂点とも呼ばれる作品群となっています。
主人公・範馬刃牙と、地上最強の生物・範馬勇次郎を軸に展開する親子最強決戦譚。
異常なまでにリアルで過剰な肉体描写、哲学的な戦闘観が読者を魅了しています。
あらすじ(ネタバレなし)
幼くして「強さとは何か」を叩き込まれた少年・範馬刃牙(はんま ばき)。
彼の父・範馬勇次郎は地上最強の生物と呼ばれる存在であり、刃牙は父を超えるため、地下闘技場や武道家たちとの激闘に身を投じていく。
やがて戦いは人類の極限を超え、ボクサー、囚人、相撲、武道、果ては恐竜や原人にまで広がっていく――。
まさに「人間とは何か」を拳で問う、極限の肉体哲学バトルです。
人気の理由と魅力
“地上最強”を突き詰めた狂気の世界観
「強さとは?」という一点にすべてを注ぎ込んだ狂気的な世界観。
理屈を超えた闘争本能と肉体の極限を描くストイックさは唯一無二。
個性の暴力とも言えるキャラクター群
勇次郎、花山薫、ピクル、烈海王、ジャック・ハンマー……
一人ひとりが主役級の存在感。登場人物の思想や闘志が異常なまでに濃い。
格闘“哲学”としての完成度
単なる肉体バトルではなく、「生存とは何か」「本能とは何か」を追求する哲学的要素が根底にあります。
読めば読むほど、闘いの意味が深く感じられる稀有な作品です。
関連情報
- 作者:板垣恵介
- 出版社:秋田書店(週刊少年チャンピオン)
- シリーズ構成:『グラップラー刃牙』→『バキ』→『範馬刃牙』→『刃牙道』→『バキ道』
- 連載開始:1991年
- アニメ:『グラップラー刃牙』(2001)/Netflix『バキ』(2018~)/『範馬刃牙』(2021~)
一言レビュー
筋肉は思想。闘いは哲学。
強さをここまで真剣に描いた漫画は、バキ以外に存在しない。
読むほどに理性が吹き飛ぶ、圧倒的“狂気と美学”の格闘ロマン。
【16位】北斗の拳『約1億部』

作品概要
『北斗の拳(ほくとのけん)』は、原作:武論尊/作画:原哲夫による伝説的バトル漫画。
1983年から『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載され、社会現象を巻き起こしました。
累計発行部数は 約1億部 を突破しており、80年代を代表する熱血・世紀末アクションの金字塔です。
荒廃した未来の世界を舞台に、愛と哀しみを背負う拳法家・ケンシロウの戦いを描く物語。
「お前はもう死んでいる」という決め台詞は、今なお世界中で知られています。
あらすじ(ネタバレなし)
核戦争によって文明が崩壊し、暴力が支配する世紀末の世界。
愛する者を奪われた男――ケンシロウは、暗殺拳北斗神拳の伝承者として旅を続ける。
「愛ゆえに人は苦しまねばならぬのか」
ケンシロウの拳は、ただ敵を打ち倒すためではなく、人間の哀しみを抱いて放たれる――。
人気の理由と魅力
熱すぎる人間ドラマと愛の哲学
単なる格闘漫画ではなく、「愛」「義」「哀しみ」といった人間の根源的な感情を描いた群像劇。
ケンシロウ、ラオウ、トキ、レイ――それぞれの信念が激しくぶつかり合う壮大なドラマが展開されます。
北斗神拳による圧倒的バトル描写
人体の秘孔を突いて内側から爆発させる北斗神拳の戦闘描写は、当時の少年誌では衝撃的でした。
「ひでぶっ」「あべし!」などの断末魔も、今や文化的アイコンです。
海外でも人気の「漢(おとこ)の美学」
筋肉美、正義、愛、涙――男らしさの極致を描いた本作は、海外でも根強い人気。
ケンシロウの生き様は、アニメ・映画・ゲームなど多くのメディアに影響を与えました。
関連情報
- 原作:武論尊
- 作画:原哲夫
- 出版社:集英社(週刊少年ジャンプ)
- 連載期間:1983年~1988年
- 単行本:全27巻
- アニメ:『北斗の拳』(1984~1987)/『北斗の拳2』(1987~1988)
一言レビュー
「お前はもう死んでいる」――この一言に、すべてが詰まっている。
暴力と愛、孤独と救い。
強さとは何かを問う、永遠のバイブル的名作です。
【16位】はじめの一歩『約1億部』

作品概要
『はじめの一歩』は、森川ジョージ氏による日本のボクシング漫画。
1989年より『週刊少年マガジン』(講談社)で連載が開始され、2025年現在も長期連載中。
累計発行部数は 約1億部 を突破しており、スポーツ漫画の金字塔として知られています。
ボクシングというシンプルな競技を題材にしながら、努力・友情・勝利という王道の少年漫画要素を極限まで磨き上げた作品です。
あらすじ(ネタバレなし)
気弱な高校生・幕之内一歩は、いじめられっ子として孤独な日々を送っていた。
ある日、プロボクサーの鷹村守に助けられたことをきっかけにボクシングの世界へと足を踏み入れる。
「強いとは何か?」という問いを胸に、努力と根性で成長を続ける一歩。
数々の強敵との死闘を通じて、彼は“本当の強さ”を掴もうとする――。
人気の理由と魅力
超リアルなボクシング描写
実際のボクシング理論に基づいたリアルな戦闘描写が特徴。
パンチの重さや呼吸法、心理戦に至るまで、スポーツとしての説得力が圧倒的です。
成長と挫折のドラマ
一歩だけでなく、ライバルたちにも焦点を当てた群像劇が魅力。
勝利の喜びだけでなく、敗北・引退・葛藤といった人生が丁寧に描かれています。
熱くて笑える――人間味あふれる会話劇
シリアスな試合展開の一方で、鷹村やジム仲間たちによるコメディパートも秀逸。
「努力は裏切らない」という王道メッセージを笑いと涙で支える構成が読者を飽きさせません。
関連情報
- 作者:森川ジョージ
- 出版社:講談社(週刊少年マガジン)
- 連載開始:1989年(平成元年)
- 単行本:既刊140巻超(2025年時点)
- アニメ:第1期『はじめの一歩』(2000)/『NEW CHALLENGER』(2009)/『Rising』(2013)
一言レビュー
「努力」と「根性」が報われる瞬間を、これほど熱く描いた漫画は他にない。
拳の一撃ごとに心が震える、永遠のスポーツ魂バイブルです。
【16位】呪術廻戦『約1億部』

作品概要
『呪術廻戦(じゅじゅつかいせん)』は、芥見下々(あくたみ げげ)氏によるダークファンタジー・バトル漫画。
2018年より『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載が開始され、2025年現在も継続中。
シリーズ累計発行部数は 1億部 を突破(※2025年時点、デジタル版含む)。
呪いや死といったテーマを軸に、「負の感情」を具現化した“呪霊”と戦う呪術師たちの姿を描く、現代版・妖怪退治譚として世界的な人気を誇ります。
あらすじ(ネタバレなし)
並外れた身体能力を持つ高校生・虎杖悠仁(いたどり ゆうじ)。
ある日、呪いの力を宿した特級呪物・両面宿儺(りょうめんすくな)を取り込んでしまい、人間でありながら呪いの王を宿す存在となってしまう。
「正しい死」を願う最強の呪術師・五条悟の導きで呪術高専へ入学した虎杖は、仲間たちと共に、呪霊や呪詛師たちとの壮絶な戦いへと身を投じていく――。
人気の理由と魅力
「負の感情」を力に変える独自の呪術世界
怒り・悲しみ・恐怖など、人の“負の感情”をエネルギーとする呪力設定が秀逸。
感情と戦闘が密接に絡み合い、心理的な重厚さを生み出しています。
キャラの死が物語を動かす「容赦のない展開」
ジャンプ作品としては異例の非情さを持つストーリー展開。
キャラクターの生死がドラマを左右し、常に予測不可能な緊張感を維持しています。
圧倒的なアニメ演出と作画力
アニメ版はMAPPAが制作を担当。
息をのむバトル作画や音楽演出は国内外で高く評価され、特に「渋谷事変」編はアニメ史に残る戦闘シーンと評されるほど。
関連情報
- 作者:芥見下々
- 出版社:集英社(週刊少年ジャンプ)
- 連載開始:2018年(平成30年)
- 単行本:既刊27巻(2025年時点)
- アニメ:第1期(2020)/劇場版『呪術廻戦 0』(2021)/第2期(2023)
一言レビュー
負の感情が力になる――このテーマに惹かれる人は多いはず。
スタイリッシュなアクションと、容赦のない展開が心を掴む。
ジャンプの王道とダークさが完璧に融合した、令和を代表するバトル漫画です。
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【16位】金田一少年の事件簿『約1億部』

作品概要
『金田一少年の事件簿』は、天樹征丸(原作)・さとうふみや(作画)による本格推理漫画です。
1992年から「週刊少年マガジン」(講談社)で連載が始まり、 日本にミステリーブームを巻き起こした作品として知られています。
シリーズ累計発行部数は約1億部(※2025年時点)。
名探偵・金田一耕助の孫である高校生・金田一一(はじめ)が、 頭脳と洞察力を駆使して難事件を解き明かしていく、本格推理×青春ドラマの傑作です。
あらすじ(ネタバレなし)
普段はだらしなく、成績もイマイチな高校生・金田一一。 しかし一度事件が起きると、天才的な推理力を発揮し、 密室殺人・連続殺人・謎の暗号事件など、誰も解けない難事件に挑む。
幼なじみの七瀬美雪、警視庁の剣持警部らと共に、 彼は数々の惨劇の真相に迫っていく――。 その先にあるのは、必ずしも正義だけではない人間の悲しみと闇。
人気の理由と魅力
圧倒的なトリックの完成度
「学園七不思議殺人事件」「オペラ座館殺人事件」「異人館村殺人事件」など、 どれも本格ミステリーとして成立する高度な構成。 密室、入れ替わり、暗号といったクラシックな要素を少年誌に持ち込み、 読者を推理の世界へと引き込みました。
恐怖と哀しみの融合
犯人の動機に「復讐」「喪失」「罪の連鎖」などが多く、 単なる推理物に終わらず、人間ドラマの深さで読者の心を打ちます。 悲しい結末の多い点も本作の特徴です。
長期シリーズとしての進化
「金田一少年の事件簿R」「金田一37歳の事件簿」など、 時代や年齢を越えて続くシリーズ展開も魅力。 高校生時代の謎と、大人になった金田一一の姿が対比的に描かれ、 長年のファンを飽きさせません。
関連情報
- 原作:天樹征丸(別名義・樹林伸)
- 作画:さとうふみや
- 出版社:講談社(週刊少年マガジン)
- 連載期間:1992年〜(シリーズ継続中)
- 巻数:累計70巻以上(各シリーズ含む)
- 累計発行部数:約1億部(2025年時点)
- アニメ化:1997年〜2000年(全148話+SP)
- 実写ドラマ:堂本剛、松本潤、山田涼介など主演で複数回リメイク
- 代表エピソード:「オペラ座館殺人事件」「雪夜叉伝説殺人事件」ほか
一言レビュー
「謎解きの快感と、人間の悲しみ。」
恐怖・論理・感情をすべて備えた少年誌ミステリーの最高峰。
――金田一が挑む事件の一つひとつが、日本ミステリーの歴史です。
【16位】僕のヒーローアカデミア『約1億部』

作品概要
『僕のヒーローアカデミア(通称:ヒロアカ)』は、堀越耕平による少年漫画作品です。
2014年より「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載が開始され、ヒーローという普遍的テーマを日本的な青春ドラマとして再構築した新時代の王道バトル漫画。
シリーズ累計発行部数は約1億部(※2025年時点)。
「無個性」だった少年が、努力と勇気で最高のヒーローを目指す姿を描き、国内外で圧倒的な人気を誇るジャンプの看板作品のひとつです。
あらすじ(ネタバレなし)
人口の約8割が個性と呼ばれる特殊能力を持つ超人社会。
しかし主人公の緑谷出久(デク)は、何の個性も持たない少年だった。
それでも彼は「ヒーローになる」夢を諦めず、No.1ヒーロー・オールマイトに憧れ続ける。
ある日、出久の勇気がオールマイトの心を動かし、 彼に力を受け継ぐ資格が与えられる――。
ここから少年の、本当のヒーローへの道が始まる。
人気の理由と魅力
“努力と継承”の王道ヒーロー譚
デクの成長物語はまさに現代のドラゴンボールとも言える熱量。
単なるバトル漫画にとどまらず、「ヒーローとは何か?」という哲学的テーマを内包しています。
圧倒的なキャラクターの魅力
出久、爆豪、轟、オールマイト、死柄木弔など、善と悪の双方に人間味があり、それぞれの信念や葛藤が緻密に描かれています。 敵(ヴィラン)にもドラマがある点が物語の深みを増しています。
世界的ヒットとアニメ化成功
アニメ化以降、海外での人気が急上昇。特に北米では「My Hero Academia」として絶大な支持を獲得。 スーパーヒーロー文化を持つ欧米圏で成功した数少ない日本漫画の一つです。
関連情報
- 作者:堀越耕平
- 出版社:集英社(週刊少年ジャンプ)
- 連載開始:2014年〜連載中
- 巻数:既刊40巻以上
- 累計発行部数:約1億部(2025年時点)
- アニメ:第1期(2016)〜第7期(2024)
- 劇場版:3作(『2人の英雄』『ヒーローズ:ライジング』『ワールドヒーローズミッション』)
- 受賞歴:第1回「次にくるマンガ大賞」コミックス部門ノミネート
一言レビュー
「個性がなくても、ヒーローにはなれる。」
デクの真っすぐな努力が、世界中の読者を勇気づけた。
――現代少年漫画の理想形にして、次世代ヒーロー像の決定版。
【16位】タッチ『約1億部』

作品概要
『タッチ』は、あだち充による青春野球漫画の金字塔です。
1981年から「週刊少年サンデー」(小学館)で連載され、野球を軸にした恋愛・友情・成長の物語として、80年代を代表する名作となりました。
シリーズ累計発行部数は約1億部(※2025年時点)。
双子の兄弟と幼なじみの少女――三人の微妙な関係性が生む青春の痛みと輝き。
単なるスポーツ漫画の枠を超え、文学的とも言える心理描写で多くの読者の心をつかみました。
あらすじ(ネタバレなし)
上杉達也と和也は、性格の正反対な双子の兄弟。
隣家に住む浅倉南とは幼なじみで、三人は幼い頃からいつも一緒。
野球の才能を持つ弟・和也は南の夢である「甲子園に行く」という約束を胸に努力を重ねる。
しかしある日、運命のいたずらが三人の関係を大きく変えていく――。
野球、恋、友情、そして喪失を描いた青春群像劇です。
人気の理由と魅力
青春のリアルを描いたドラマ性
スポーツ漫画でありながら、試合よりも人間関係と感情に焦点を当てた構成が特徴。
笑いと涙、恋と喪失を織り交ぜた繊細な演出は、あだち充作品の原点とも言えます。
余白の演出と名セリフ
派手な表現を避け、「語らないことで感情を伝える」のがあだち流。
静かなコマの連続が、登場人物たちの心情を強く浮かび上がらせます。 「南を幸せにしないと、俺、ぶっ殺すぞ」など、名セリフも多数。
普遍的な青春テーマ
恋愛、友情、夢、そして別れ。 時代を越えても共感できる青春の原風景が、ここにあります。
男女問わず、今も多くの読者が人生で一番泣いた漫画に挙げる名作です。
関連情報
- 作者:あだち充
- 出版社:小学館(週刊少年サンデー)
- 連載期間:1981年〜1986年
- 巻数:全26巻(+愛蔵版・完全版あり)
- 累計発行部数:約1億部(2025年時点)
- アニメ化:1985年〜1987年(全101話)
- 実写映画:2005年公開(主演:長澤まさみ、斉藤祥太、斉藤慶太)
一言レビュー
「切なさと爽やかさの両立」――それが『タッチ』。
野球と恋、そして成長の物語が、青春そのものを描き切った。
読むたびに胸が締めつけられる、永遠の名作。
【24位】キャプテン翼『約9,000万部』

作品概要
『キャプテン翼』は、高橋陽一によるサッカー漫画の金字塔です。
1981年より「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載が開始され、日本にサッカー文化を根付かせた漫画として世界的にも高く評価されています。
シリーズ累計発行部数は約9,000万部(※2025年時点)。
サッカー少年・大空翼が仲間と共に切磋琢磨し、世界の頂点を目指す物語。
その影響力は計り知れず、現実のサッカー選手――中田英寿、本田圭佑、メッシ、ネイマールらが 「翼に憧れた」と語るほどの伝説的作品です。
あらすじ(ネタバレなし)
主人公・大空翼は、「ボールは友達」が口癖のサッカー少年。
南葛小学校に転校し、ライバルの若林源三、石崎了、岬太郎たちと出会う。
数々の試合を経てチームを強化し、やがて全国大会、そして世界の舞台へ――。
友情・努力・勝利というジャンプ黄金三原則を体現しつつ、 少年たちが夢を追う姿を描いた熱血スポーツドラマです。
人気の理由と魅力
夢と努力の象徴
どんなピンチでも諦めず、仲間とともに立ち向かう翼たちの姿は、読者に「夢を信じる力」を与えました。 「サッカー漫画=キャプテン翼」という定義を作った作品です。
世界に広がる影響力
日本国内にとどまらず、ヨーロッパ・南米などでも絶大な人気を誇ります。
スペインではオリベルとベンジーのタイトルで放送され、 多くの現役選手が「翼に憧れてサッカーを始めた」と公言するほど。
現実を超える必殺技の演出
ドライブシュート、タイガーショット、スカイラブハリケーンなど、常識を超えたプレイの数々が少年たちの心を掴みました。 非現実的でありながらも、熱量とドラマ性で説得力を持たせた構成は見事。
関連情報
- 作者:高橋陽一
- 出版社:集英社(週刊少年ジャンプ)
- 連載期間:1981年〜1988年(続編多数)
- シリーズ総巻数:全37巻+続編(『ワールドユース編』『ライジングサン』ほか)
- 累計発行部数:約9,000万部(2025年時点)
- アニメ化:1983年/2001年/2018年 ほか
- 代表キャラ:大空翼、岬太郎、若林源三、日向小次郎 など
一言レビュー
「ボールは友達!」――この一言がすべてを語る。
スポーツの枠を超え、夢と情熱を世界に伝えた永遠のスポーツバイブル。
今もなお、サッカー少年たちの心に翼を与え続けている。
【25位】サザエさん『約8,600万部』

作品概要
『サザエさん』は、長谷川町子による国民的4コマ漫画です。
1946年に「夕刊フクニチ」(福岡)で連載が始まり、後に朝日新聞など全国紙に掲載。
日本人なら誰もが知る家庭漫画の金字塔であり、シリーズ累計発行部数は約8,600万部(※2025年時点)。
戦後の日本社会とともに歩み続けた庶民の暮らしを、ユーモアと温かみのある視点で描いた作品で、今なおテレビアニメ版が放送され続けている、まさに日本文化の象徴的存在です。
あらすじ(ネタバレなし)
舞台は戦後の日本。主人公のフグ田サザエは明るくおっちょこちょいな主婦。
夫・マスオ、息子・タラちゃん、父・波平、母・フネ、妹・ワカメ、弟・カツオなど、磯野家とフグ田家が織りなす日常のドタバタを、笑いと優しさで包み込む4コマ形式で描いています。
どこか懐かしく、そして今も変わらない“家族の風景”。 その穏やかな日常こそが、日本人の心の原風景となっています。
人気の理由と魅力
日常を描き続けたリアリズム
『サザエさん』は、特別な事件や派手な展開がなくても読者を惹きつける、普通の生活の中の面白さを発見した作品。
時代が変わっても共感できる普遍的な笑いが魅力です。
キャラクターの個性と温かみ
少し頑固な波平、マイペースなフネ、いたずら好きのカツオ、しっかり者のワカメ―― 個性豊かな家族が織りなす日常のやりとりは、まるで自分の家のような親近感を与えます。
社会の鏡としての存在
戦後の復興、高度経済成長、バブル、令和へ―― 『サザエさん』は70年以上にわたり、常に日本社会の「今」を映し出してきました。
そのため、学術的にも貴重な文化資料として研究対象になることもあります。
関連情報
- 作者:長谷川町子
- 出版社:朝日新聞出版
- 連載開始:1946年〜1974年
- 巻数:全45巻(文庫版・全集あり)
- 累計発行部数:約8,600万部(2025年時点)
- アニメ放送:1969年〜現在(フジテレビ系)
- 主題歌:「お魚くわえたドラ猫〜♪」でおなじみの国民的ソング
一言レビュー
「日本の家族、そのもの。」
特別なことは何もない。でも、だからこそ心に残る。
――笑いの中に生きることの尊さがある永遠の名作。
【26位】キン肉マン『約8,500万部』

作品概要
『キン肉マン』は、ゆでたまご(作画:中井義則/原作:嶋田隆司)によるプロレス系ヒーロー漫画です。
1979年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載を開始。
ギャグと熱血、友情と努力、そして正義超人たちの闘いを描いた、昭和ジャンプ黄金期の代表作のひとつです。
シリーズ累計発行部数は約8,500万部(※2025年時点)。
プロレスとバトル漫画の融合を果たし、後の『ドラゴンボール』『ONE PIECE』などへも大きな影響を与えた作品として知られています。
あらすじ(ネタバレなし)
ダメ超人・キン肉スグルは、実はキン肉星の王子だった。
地球に捨てられた彼が、友情と努力、そして闘いを通じて真のヒーローへと成長していく。
正義超人、悪魔超人、完璧超人など、超人たちの熱いプロレスバトルが展開される!
当初はギャグ漫画として始まったが、途中から本格的なバトル展開へと進化。
友情パワーをテーマに掲げ、80年代の少年たちに夢と勇気を与えた作品です。
人気の理由と魅力
友情・努力・勝利――王道ジャンプ三原則の原点
『キン肉マン』は、後のジャンプ作品に受け継がれる友情・努力・勝利の精神を確立した作品のひとつ。
単純な勝負ではなく、仲間との絆や正義の信念が勝敗を左右するドラマが魅力です。
個性豊かな超人たち
ロビンマスク、ウォーズマン、テリーマン、バッファローマンなど、個性あふれる超人たちが多数登場。
キャラ人気の高さから、読者応募による超人募集企画も行われ、ファン参加型漫画の先駆けとなりました。
復活後も勢いが衰えない現役レジェンド
2011年からWeb連載として完璧超人始祖編など新シリーズがスタート。
40年以上経った今も進化を続け、往年のファンと新世代を熱狂させています。
関連情報
- 作者:ゆでたまご(嶋田隆司・中井義則)
- 出版社:集英社(ジャンプ・コミックス)
- 連載開始:1979年〜
- 巻数:全36巻+新シリーズ連載中
- 累計発行部数:約8,500万部(2025年時点)
- 代表的エピソード:黄金のマスク編/夢の超人タッグ編/完璧超人始祖編
- アニメ:1983年版、1984年版など
一言レビュー
「ギャグから始まり、熱血に終わる。」
友情と正義を信じる心――それがキン肉マン魂。
昭和も令和も貫く少年ジャンプの原点です。
【27位】HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)『約8,400万部』

作品概要
『HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)』は、冨樫義博によるダーク・アドベンチャー漫画です。
1998年より「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載がスタートし、圧倒的な構成力と緻密な設定で少年漫画の限界を超えた作品と称されています。
シリーズ累計発行部数は約8,400万部(※2025年時点、ウィキペディア参照)。
冒険・心理戦・社会構造・哲学的テーマなど、多層的な要素を高次元で融合させた異色の少年漫画として、
世界中に熱狂的なファンを持ちます。
あらすじ(ネタバレなし)
父親に会うため、そして彼のようなハンターになるため、少年ゴン=フリークスはハンター試験に挑む。
試験で出会うキルア、クラピカ、レオリオ――仲間との絆を深めながらも、彼らを待ち受けるのは想像を超える過酷な試練だった。
「念能力」という独自の超常システムを軸に、物語は試験編、天空闘技場編、幻影旅団編、キメラ=アント編、暗黒大陸編へと拡大。
少年の冒険譚でありながら、人間の本質や社会の闇にまで踏み込む壮大な物語が展開されます。
人気の理由と魅力
圧倒的な構成力と知的バトル
単なるバトル漫画ではなく、「思考」「戦略」「心理戦」を重視した戦いが魅力。
念能力バトルのルール設計は極めて論理的であり、世界観のリアリティを高めています。
キャラクターの人間的深み
純粋な主人公ゴン、冷静で闇を抱えたキルア、復讐に燃えるクラピカ――それぞれの信念が衝突し、成長し、変化していく。
少年漫画でありながら、人間の業を正面から描く深みがあります。
“休載中”すら伝説となるカリスマ性
長期休載を繰り返しながらも、そのたびに再開がニュースになるほどの人気。
冨樫義博の天才的構成力と、更新されるたびにSNSを騒がせる神回は、現代漫画界の象徴的現象です。
関連情報
- 作者:冨樫義博
- 出版社:集英社(ジャンプ・コミックス)
- 連載開始:1998年〜(※断続的連載)
- 巻数:既刊37巻
- 累計発行部数:約8,400万部(2025年時点)
- アニメ:1999年版/2011年版(いずれも高評価)
- 代表的エピソード:ハンター試験編/キメラ=アント編/幻影旅団編
一言レビュー
「少年漫画のフォーマットを壊し、再構築した作品。」
緻密な設定と倫理的なテーマで、読むたびに新たな発見がある。
――完結していなくても伝説と呼ばれる唯一無二の存在。
【28位】VAGABOND(バガボンド)『約8,200万部』

作品概要
『VAGABOND(バガボンド)』は、漫画家・井上雄彦による戦国時代を舞台とした歴史漫画です。
原作は吉川英治の小説『宮本武蔵』。1998年から「週刊モーニング」(講談社)にて連載が開始され、圧倒的な画力と哲学的な世界観で多くの読者を魅了しました。
シリーズ累計発行部数は約8,200万部(※2025年時点、ウィキペディア参照)。
本作は単なる剣豪物語ではなく、「生きるとは何か」「強さとは何か」を問う精神的な成長譚として、世界中で高い芸術的評価を受けています。
あらすじ(ネタバレなし)
時は戦国末期。村を出奔した青年・武蔵(たけぞう)は、剣を極めることで己の存在意義を見出そうとする。
幾多の戦いを経て「宮本武蔵」と名乗り、孤高の剣豪としての道を歩み始めるが、やがて彼は気づく――強さとは、斬ることではなく生きることそのものであると。
宿敵・佐々木小次郎との対峙、自然との対話、そして自らの心との闘い。
静と動、破壊と再生が交錯する“生の物語”が、筆致豊かに描かれます。
人気の理由と魅力
圧倒的な画力とリアリズム
墨絵のようなタッチ、光と影の表現、緊張感あふれる筆致――
井上雄彦の画風は、もはや漫画という枠を超えた芸術と称されるほど。
戦いの瞬間に宿る静寂すら描き出す圧倒的表現力が読者を魅了します。
強さとは何かを問う哲学的テーマ
戦うことだけが強さではない。人を斬らずに生きること、自然と調和すること――
武蔵の旅は、まさに人間存在の根源を探る悟りの物語です。
連載休止中でも語り継がれる伝説
2009年以降長期休載中ながら、ファンの熱は衰えず。
『スラムダンク』とは異なる静の井上雄彦として、いまも多くの人の心に刻まれています。
関連情報
- 作者:井上雄彦
- 出版社:講談社(モーニングKC)
- 連載開始:1998年〜(※長期休載中)
- 巻数:既刊37巻
- 累計発行部数:約8,200万部(2025年時点)
- 原作:吉川英治『宮本武蔵』
- 受賞:第24回講談社漫画賞 一般部門/手塚治虫文化賞マンガ大賞 受賞
一言レビュー
「剣の道とは、生きる道。」
圧倒的な画力と精神性で描かれる人間・武蔵の物語は、読む者に静かな衝撃を与えます。
――止まったままでも、永遠に生きている名作。
【29位】鋼の錬金術師『約8,000万部』

作品概要
『鋼の錬金術師(Fullmetal Alchemist)』は、荒川弘によるダーク・ファンタジー漫画です。
2001年から2010年にかけて「月刊少年ガンガン」(スクウェア・エニックス)で連載され、全27巻で完結。
錬金術が発達した架空の世界を舞台に、禁忌を犯した兄弟の贖罪と成長を描く物語です。
シリーズ累計発行部数は約8,000万部(※2025年時点、ウィキペディア参照)。
精緻なストーリープランと哲学的テーマ、そしてシリアスとユーモアの絶妙なバランスで、日本国内のみならず世界中の読者から高い評価を受けています。
あらすじ(ネタバレなし)
錬金術が科学として発展した国「アメストリス」。
エドワードとアルフォンスのエルリック兄弟は、亡き母を蘇らせようと禁忌の人体錬成を試みる。
しかしその代償として、兄は腕と脚を、弟は身体全てを失ってしまう――。
義肢オートメイルを装着したエドと、鎧の身体を得たアル。
彼らは失った身体を取り戻すため、「賢者の石」を探す旅に出る。
やがて国家の陰謀、戦争の闇、そして人間の本質に迫る壮大な真実へと辿り着いていく。
人気の理由と魅力
緻密な構成と完璧な結末
伏線の回収と物語の構成力は、漫画史に残る完成度。
全27巻を通して破綻がなく、ラストまで見事に収束していく脚本力は世界的にも称賛されています。
哲学的テーマと人間ドラマ
「等価交換」「人間の罪」「生命の価値」など、深い倫理的テーマを扱いながらも、兄弟愛・家族愛・仲間の絆といった普遍的な感情を軸に描かれるため、幅広い読者層に支持されています。
アニメ化・海外評価の高さ
2003年版アニメ『鋼の錬金術師』、2009年版『FULLMETAL ALCHEMIST BROTHERHOOD』の両方が世界的ヒット。
特に後者は「史上最高のアニメシリーズ」のひとつとして、海外ファンサイトでも常に上位にランクインしています。
関連情報
- 作者:荒川弘
- 出版社:スクウェア・エニックス(ガンガンコミックス)
- 連載期間:2001年〜2010年
- 巻数:全27巻
- 累計発行部数:約8,000万部(2025年時点)
- アニメ:2003年版/2009年版『BROTHERHOOD』/劇場版2作
一言レビュー
「すべての答えは等価交換の中にある。」
深いテーマ性と少年漫画の爽快感を両立した奇跡のバランス。
――10年以上経っても色褪せない、“完璧な物語”です。
【29位】三国志『約8,000万部』

作品概要
『三国志(Sangokushi)』は、漫画家・横山光輝による日本の歴史漫画の金字塔です。
1971年から1986年にかけて「希望の友」「少年ワールド」「コミックトム」(潮出版社)などで連載され、全60巻で完結。
中国の古典文学『三国志演義』を基に、魏・呉・蜀の三国が覇を競う壮大な戦乱と英雄たちの人間ドラマを描き出します。
シリーズ累計発行部数は約8,000万部(※2025年時点、ウィキペディア参照)。
日本における「三国志ブーム」を決定づけた作品であり、後のアニメ・ゲーム・小説など多方面の三国志作品に多大な影響を与えました。
あらすじ(ネタバレなし)
舞台は、後漢末期の乱世。腐敗した王朝に反旗を翻す「黄巾の乱」から物語は始まる。
乱世の中、劉備・関羽・張飛は義兄弟の契りを交わし、理想の国を築くことを誓う。
一方、曹操や孫権らもそれぞれの志を胸に覇権を目指して戦い、時代はやがて三国鼎立へ――。
英雄たちの友情、野望、裏切り、そして戦略の駆け引きが交錯する壮大な歴史絵巻が展開されます。
人気の理由と魅力
歴史漫画の頂点に立つスケールと完成度
三国志演義を忠実かつわかりやすく漫画化し、複雑な歴史の流れを明快に描いた構成力は圧巻。
横山光輝の緻密な筆致と重厚な語り口が、登場人物たちの壮絶な人生をドラマチックに浮かび上がらせます。
日本人の“英雄観”を形作った作品
劉備の仁義、関羽の忠義、諸葛亮の智略――それぞれの美徳が、日本の読者に深く根付いた。
日本で「三国志=英雄譚」として定着した背景には、本作の存在が欠かせません。
教育的価値の高さ
史実と文学を融合させたストーリー構成は、歴史教育や教養漫画としても評価が高く、学校図書館や学習教材としても長年親しまれています。
関連情報
- 作者:横山光輝
- 出版社:潮出版社
- 連載期間:1971年〜1986年
- 巻数:全60巻
- 累計発行部数:約8,000万部(2025年時点)
- アニメ化:『横山光輝 三国志』(1991〜1992)
一言レビュー
「英雄とは何か?」――その答えを40年以上前に提示した歴史漫画の金字塔。
時代を越えて読み継がれる理由は、単なる戦記物を超えた人間ドラマにあります。
日本の漫画の歴代発行部数ランキングTOP30【早見表】
| 順位 | 作品名(和名) | 作者 | 累計発行部数(概数) |
|---|---|---|---|
| 1 | ONE PIECE | 尾田栄一郎 | 516.6 million(約5.166億部). (ウィキペディア) |
| 2 | ドラえもん | 藤子・F・不二雄 | 300 million(約3.00億部). (ウィキペディア) |
| 2 | ゴルゴ13 | さいとう・たかを(齋藤孝) | 300 million(約3.00億部). (ウィキペディア) |
| 4 | 名探偵コナン(Case Closed) | 青山剛昌 | 270 million(約2.70億部). (ウィキペディア) |
| 5 | ドラゴンボール | 鳥山明 | 260 million(約2.60億部). (ウィキペディア) |
| 6 | NARUTO | 岸本斉史 | 250 million(約2.50億部). (ウィキペディア) |
| 7 | 鬼滅の刃(Demon Slayer) | 吾峠呼世晴 | 220 million(約2.20億部). (ウィキペディア) |
| 8 | SLAM DUNK | 井上雄彦 | 185 million(約1.85億部). (ウィキペディア) |
| 9 | こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀) | 秋本治 | 157.2 million(約1.572億部). (ウィキペディア) |
| 10 | クレヨンしんちゃん | 臼井儀人 他 | 148 million(約1.48億部). (ウィキペディア) |
| 11 | 進撃の巨人 | 諫山創 | 140 million(約1.40億部). (ウィキペディア) |
| 12 | 美味しんぼ | 池波/ほか(原作:雁屋哲/作画:花咲アキラ 等)※表記上は原作者など | 135 million(約1.35億部). (ウィキペディア) |
| 13 | BLEACH | 久保帯人 | 130 million(約1.30億部). (ウィキペディア) |
| 14 | ジョジョの奇妙な冒険 | 荒木飛呂彦 | 120 million(約1.20億部). (ウィキペディア) |
| 14 | KINGDOM | 原泰久(※表記は原作名) | 120 million(約1.20億部). (ウィキペディア) |
| 16 | 鉄腕アトム(ASTRO BOY) | 手塚治虫 | 100 million(約1.00億部). (ウィキペディア) |
| 16 | バキ(Baki the Grappler) | 板垣恵介 | 100 million(約1.00億部). (ウィキペディア) |
| 16 | 北斗の拳 | 武論尊・原哲夫 | 100 million(約1.00億部). (ウィキペディア) |
| 16 | はじめの一歩 | 森川ジョージ | 100 million(約1.00億部). (ウィキペディア) |
| 16 | 呪術廻戦 | 芥見下々 | 100 million(約1.00億部). (ウィキペディア) |
| 16 | 金田一少年の事件簿(The Kindaichi Case Files) | 天樹征丸・さとうふみや 他 | 100 million(約1.00億部). (ウィキペディア) |
| 16 | 僕のヒーローアカデミア | 堀越耕平 | 100 million(約1.00億部). (ウィキペディア) |
| 16 | タッチ | あだち充 | 100 million(約1.00億部). (ウィキペディア) |
| 24 | キャプテン翼 | 高橋陽一 | 90 million(約9,000万部). (ウィキペディア) |
| 25 | サザエさん | 長谷川町子 | 86 million(約8,600万部). (ウィキペディア) |
| 26 | キン肉マン | ゆでたまご | 85 million(約8,500万部). (ウィキペディア) |
| 27 | HUNTER×HUNTER | 冨樫義博 | 84 million(約8,400万部). (ウィキペディア) |
| 28 | VAGABOND(バガボンド) | 井上雄彦 | 82 million(約8,200万部). (ウィキペディア) |
| 29 | 鋼の錬金術師 | 荒川弘 | 80 million(約8,000万部). (ウィキペディア) |
| 29 | 三国志(Sangokushi) | 横山光輝 ほか | 80 million(約8,000万部). (ウィキペディア) |
日本の漫画の歴代発行部数ランキングTOP30まとめ
数字以上に語る「日本漫画の力」
こうして見ると、日本の漫画は単なる娯楽を超え、文化そのものとして世界に根づいていることがわかります。
『ONE PIECE』や『ドラゴンボール』のように長期的な人気を誇る作品もあれば、『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』のように短期間で社会現象を巻き起こした新世代のヒット作も。
それぞれが時代背景や読者層の変化を反映しながら、日本漫画の多様性を象徴しています。
今後も新たな名作が生まれ、ランキングが更新されていくことでしょう。
それでも変わらないのは――「物語の力が人を動かす」という普遍の真理です。
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