
ゲームボーイアドバンス(GBA)は、RPGやアクションの印象が強いですが、
実は2D格闘ゲームの再現度が極めて高いハードでもありました。
当時のアーケードで人気だった『ストリートファイター』『KOF』『ギルティギア』などが続々移植され、
さらに携帯機オリジナルの意欲作も登場。
小さな画面でありながら、ドット絵と演出の完成度は今見ても驚異的です。
本記事では、GBAで実際に発売された格闘ゲームの名作・おすすめタイトルTOP10を紹介します。
第1位:ストリートファイターZERO3 ↑(アッパー)
カプコンが誇る2D格闘の最高傑作『ZERO3』を、携帯機で完全移植した名作。
アーケード版をベースに、GBA向けに調整された操作感とテンポの良さが光ります。
登場キャラクターは30体以上、シリーズ最多のボリューム。
“イズム選択”によって戦闘スタイルを切り替えられ、
やり込み要素・戦略性・操作感すべてが当時の頂点クラス。
さらにGBAオリジナル要素として「VSモード」「サバイバル」「ドラマティックバトル」も実装。
携帯機とは思えない完成度で、2D格闘の真髄をどこでも味わえる作品です。
第2位:ギルティギアX アドバンスエディション
アークシステムワークスが開発したハイスピード格闘の名作『ギルティギアX』のGBA版。
アニメのように滑らかに動くドットと、スピーディーなコンボシステムが最大の魅力。
技エフェクトはGBAでも美しく再現され、
「携帯機でここまで派手なバトルができるのか!」と当時話題に。
原作のシステムをうまく簡略化し、初心者でも操作しやすい仕上がりになっています。
1本で対戦・アーケード・トレーニングと多彩なモードを搭載。
ギルティギアらしいBGMアレンジも評価が高く、GBAで最も完成度の高いアニメ格闘です。
第3位:KOF EX2 ~Howling Blood~
SNKプレイモアが手掛けた『ザ・キング・オブ・ファイターズEX2』は、
GBAオリジナルストーリーを持つ完全新作。
キャラクター数は26名、チームバトルやゲージシステムも忠実に再現。
グラフィックは滑らかで、エフェクト・カットイン演出も見応えがあります。
前作『KOF EX』で指摘されたテンポ面を大幅改善し、
携帯機でもKOFらしいコンボ感と駆け引きが成立する完成度に到達。
SNKファンには欠かせないGBAの定番格闘タイトルです。
第4位:ドラゴンボールZ 舞空闘劇(Supersonic Warriors)
ドラゴンボールの世界観をGBAで再現した2D対戦アクション。
空中戦を中心とした立体的なバトルが特徴で、原作再現度が非常に高い。
悟空・ベジータ・悟飯・フリーザ・セルなど主要キャラが勢揃い。
シナリオモードではキャラごとの“ifルート”も楽しめ、
ファンなら誰でも燃えられるバトル演出が魅力です。
コンボも簡単で操作レスポンスも良好。
原作のスピード感をうまく再現した、GBA最高のドラゴンボール格闘作品です。
第5位:ストリートファイターIIX Revival
シリーズの原点を再構築したGBA版。
SFC版『ターボ』をベースに、グラフィックやサウンドを大幅強化。
キャラ選択・スピード・エフェクトすべてが携帯機向けに最適化されています。
携帯でもしっかりした格闘バランスが楽しめるうえ、
当時のアーケード感覚をそのまま持ち歩ける完成度の高さが魅力。
レトロ格闘の決定版として、ZERO3と並ぶ人気を誇ります。
第6位:テイルズ オブ ザ ワールド なりきりダンジョン2
本来はRPGですが、本作の戦闘システムは格闘アクション寄りのリアルタイムバトル。
横スクロール形式で攻撃・回避・必殺技を繰り出し、まさに「アクション格闘RPG」といえる内容です。
アビス・ファンタジアなど歴代テイルズキャラの技を使える自由度が高く、
アニメ的演出やコンボ感は格闘ゲームさながら。
RPG要素も兼ね備えた“戦って育てる格闘型テイルズ”です。
第7位:鉄拳アドバンス(Tekken Advance)
3D格闘の名シリーズをGBA用に大胆再構築。
2D表現ながら、ポリゴン調のキャラグラフィックが驚くほど滑らか。
各キャラ固有技や連携が再現され、携帯版とは思えない操作性とレスポンスを実現。
リプレイ性も高く、アーケードの緊張感を見事に再現しています。
ナムコが技術力を見せつけた、GBA屈指の3D表現格闘です。
第8位:Mortal Kombat Advance
『Mortal Kombat Advance』は、アーケードや家庭用で知られるMortal KombatシリーズをGBA向けに移植した作品で、北米では2001年12月12日に発売されました。原作の『Ultimate Mortal Kombat 3』をベースにしつつ、携帯機の入力系・画面サイズに合わせて操作や演出を再設計しています。開発はVirtucraft、パブリッシャーはMidwayです。
ゲーム性・特徴
ボタン数の制約に対応するために技の出し方は簡略化されていますが、必殺技や連続技(コンボ)、そしてシリーズ名物の“フィニッシュ(Fatality)”といった要素は携帯機でも再現されており、Mortal Kombatらしいハードコアな世界観とゴア表現の雰囲気を味わえます。対人対戦はリンクケーブルでの2人プレイに対応しており、短時間で楽しめる“携帯版Mortal Kombat”という位置付けです。
第9位:メタルスラッグアドバンス(Metal Slug Advance)
正確にはアクション寄りですが、ボス戦のパターンや打撃・射撃バランスが格闘的。
多彩な武器と回避行動を駆使し、テンポよく戦うスタイルは“ガンアクション格闘”とも言えます。
携帯機での滑らかなドットアニメーションは驚異的。
手触りと爽快感は格闘プレイヤーにも響く完成度です。
第10位:メダロット弐CORE
カスタマイズしたロボットを使って戦うシミュレーションアクションですが、
リアルタイム戦闘の構成はまさに“格闘ゲーム的な駆け引き”。
部位破壊や射撃・格闘パーツの選択など、操作と判断が重要になります。
通信対戦の相性も良く、戦略×格闘の中間ジャンル作品として独自の人気を誇ります。
GBA格闘ゲームおすすめTOP10 一覧表
| 順位 | タイトル | 発売日 | メーカー | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ストリートファイターZERO3↑ | 2002年6月7日 | カプコン | 完全移植+携帯最高峰の2D格闘。 |
| 2 | ギルティギアX アドバンスエディション | 2001年12月20日 | サミー | 滑らかなアニメ格闘。BGMも高評価。 |
| 3 | KOF EX2 ~Howling Blood~ | 2003年6月26日 | SNKプレイモア | 携帯オリジナルストーリー搭載。 |
| 4 | ドラゴンボールZ 舞空闘劇 | 2004年3月26日 | バンプレスト | 空中戦メインのDBZ格闘決定版。 |
| 5 | ストリートファイターII TURBO Revival | 2001年7月13日 | カプコン | SFC版を進化させた携帯リメイク。 |
| 6 | テイルズ オブ ザ ワールド なりきりダンジョン2 | 2002年3月28日 | ナムコ | 格闘風リアルタイム戦闘RPG。 |
| 7 | 鉄拳アドバンス | 2001年12月21日 | ナムコ | 3D格闘を2Dで再構築した意欲作。 |
| 8 | Mortal Kombat Advance | 2001年12月12日 | Midway/Virtucraft | 武器格闘型アクションの異色作。 |
| 9 | メタルスラッグアドバンス | 2004年11月12日 | SNKプレイモア | ドットが美しいアクション格闘寄り。 |
| 10 | メダロット弐CORE | 2003年7月18日 | イマジニア | カスタム×リアルタイムバトル。 |
まとめ
GBAの格闘ゲームは、ハードの制限を感じさせない完成度を誇ります。
ストIIやZERO3などの2D格闘から、ギルティギア・KOFといったアニメ系、
さらに鉄拳のような3Dアプローチまで、ジャンルの幅は驚くほど広い。
携帯機だからといって妥協せず、
ドット表現・操作性・演出を極限まで詰め込んだ時代の遺産とも言えるでしょう。
今でもSwitchやエミュレーターで遊ぶ価値が十分あるタイトルばかりです。







