
はじめに
日本を代表する国民的キャラクター「ドラえもん」。
1979年のアニメ放送開始から40年以上にわたり、世代を超えて愛され続けています。
その人気を支える大きな柱のひとつが、毎年春の恒例イベントとして定着している「映画ドラえもんシリーズ」です。
映画のヒットを語るうえで欠かせないのが「興行収入」。
これは映画館で販売されたチケット代の総額を指し、作品がどれほど多くの観客を魅了したかを示す重要な指標です。
つまり、興行収入が高いほど「より多くの家族や子どもたちに愛された作品」であることを意味します。
本記事では、そんな興行収入の仕組みを踏まえながら、
歴代の映画ドラえもんシリーズのヒット作をランキング形式で紹介していきます。
興行収入とは?
映画の「興行収入(こうぎょうしゅうにゅう)」とは、映画館で観客が チケット代として支払った総額のこと です。
つまり、「観客が映画館で支払ったお金の合計額」であり、映画の人気やヒット度合いを示す最も代表的な指標です。
定義:映画館で販売された入場券(チケット)の売上総額。
英語では Box Office Gross(ボックスオフィス・グロス) と呼ばれます。
日本では通常、税込金額(観客が実際に払った額)で公表されます。
興行収入の内訳(配分構造)
映画館で得られた「興行収入」は、映画館だけのものではありません。
以下のように関係者の間で分配されます。
| 項目 | 概要 | 割合(目安) |
|---|---|---|
| 映画館(劇場)取り分 | 設備費、人件費、運営コストなど | 約50% |
| 配給会社(ディストリビューター)取り分 | 宣伝・広告・上映調整など | 約35〜40% |
| 制作会社(製作委員会)取り分 | 実際の映画を作った企業群 | 約10〜15% |
※ 作品や契約条件によって異なります(洋画や邦画、独立系作品で比率は変動)
関連する用語
① 配給収入(はいきゅうしゅうにゅう)
- 興行収入から映画館側の取り分を差し引いた後に、配給会社が受け取る金額 のこと。
- 日本では、配給収入 ≒ 興行収入の 約50%前後 が目安。
- たとえば: 興行収入 100億円の映画 → 配給収入 約50億円
② 製作費(せいさくひ)
- 実際に映画を作るために使われた費用(人件費・撮影費・CGなど)。
- 興行収入が製作費を上回れば黒字、下回れば赤字。
③ 販促・宣伝費
- テレビCM・広告・イベントなどの宣伝にかかる費用。
- 大作では数億〜数十億円規模になることもあります。
具体例:『映画ドラえもん のび太の宝島』(2018年)の場合
- 興行収入:約53億7000万円(シリーズ歴代1位)
- 配給収入:約25億円前後(推定)
- 映画館の取り分:約26億円前後
- 制作側(製作委員会)への戻り:約数億〜十数億円
つまり、53億円がそのまま「利益」ではなく、
映画館・配給会社・制作会社といった関係各社に分配される仕組みになっています。
また、映画公開後にはBlu-ray・DVD、配信サービス(Netflix・U-NEXTなど)、
関連グッズ、テーマパーク連動イベントなど、二次収益も発生。
これらを含めると、「映画ドラえもん」シリーズは単体興収を超える総合ビジネスモデルといえるでしょう。
興行収入まとめ
| 用語 | 内容 | 金額の性質 |
|---|---|---|
| 興行収入 | 観客が払ったチケット代の総額 | 売上(全体) |
| 配給収入 | 興行収入から劇場の取り分を引いた額 | 配給側の収入 |
| 製作費 | 映画を作るためのコスト | 支出 |
| 利益 | 配給収入 − 製作費 − 宣伝費 | 実際のもうけ |
ドラえもん映画シリーズが愛され続ける理由
映画ドラえもんは、1980年の『のび太の恐竜』から始まり、2024年の『のび太の地球交響楽』まで、40年以上・43作品以上が制作されてきました。
毎年春の公開が恒例となり、「新学期前の家族イベント」として定着。
親子3世代が一緒に楽しめる日本で最もロングランなアニメ映画シリーズです。
興行収入ランキングは、単なる数字の競い合いではなく、「どの時代に、どんなドラえもんの物語が最も心に響いたのか」を映す鏡でもあります。
映画ドラえもんシリーズ 興行収入ランキング
第1位:映画ドラえもん のび太の宝島(2018年/53.7億円)
あらすじ
のび太が地図で偶然見つけた「新しい島」が、なんと空に浮かぶ“宝島”だった!
ドラえもんたちは帆船に乗り冒険に出発するが、そこには海賊たちの陰謀と、島に隠された秘密が待っていた。
見どころ
2018年公開のシリーズ最高興行収入作。脚本は『君の名は。』で知られる川村元気。
海と空を舞台にした冒険のスケール感、家族愛を描く感動的なクライマックスが魅力。
主題歌「ドラえもん(星野源)」も大ヒット。
第2位:映画ドラえもん のび太の月面探査記(2019年/50.2億円)
あらすじ
のび太が「月の裏側にうさぎが住んでいる」と言い出したことから、ドラえもんが「異説クラブメンバーズバッジ」で本当にうさぎの王国を作ってしまう。
しかし、その王国に宇宙の謎の勢力が迫る。
見どころ
月面を舞台にしたSFと友情が融合した感動作。
脚本は直木賞作家・辻村深月で、文学的テーマ性が高い。
ラストの宇宙規模の別れが涙を誘う。
第3位:映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険(2017年/44.3億円)
あらすじ
猛暑を逃れて南極へ遊びに行ったのび太たち。
氷の中で謎の指輪を見つけ、遥か10万年前の大冒険へと巻き込まれていく。
見どころ
壮大な南極の氷原を舞台にしたスケール感。
「友情」と「時間」をテーマに、過去と未来を結ぶ物語が胸を打つ。
氷の精霊ヒャッコイ博士など、オリジナルキャラも印象的。
第4位:映画ドラえもん のび太と空の理想郷(2023年/43.4億円)
あらすじ
雲の上に存在すると言われる理想郷「パラダピア」。
そこを偶然見つけたのび太たちは、美しい世界とその裏にある“完璧すぎる管理社会”の真実に気づく。
見どころ
自由と幸福とは何かを問いかける哲学的な物語。
「スカイユートピア」の壮大な映像表現が見もの。
主題歌はNiziUが担当し、現代的な魅力を加えた。
第5位:映画ドラえもん のび太の地球交響楽(2024年/43.1億円)
あらすじ
地球上の音が消え始めるという異変。
音楽を愛する宇宙人・ミッカと出会い、のび太たちは「音楽の力」で地球を救う旅へ出る。
見どころ
“音”をテーマにした新感覚のファンタジー。
美しい旋律とともに展開するドラマは、まるで交響詩のよう。
音楽と友情の融合が心を打つ。
第6位:映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生(2016年/41.2億円)
あらすじ
家出をしたのび太たちは、7万年前の日本へタイムスリップ!
原始人の少年ククルと出会い、文明をめぐる壮大な冒険が始まる。
見どころ
1989年版の名作をリメイク。
原作のエッセンスを保ちつつ、映像とドラマが現代的にアップデート。
友情・家族愛・成長と三拍子そろった傑作。
第7位:映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(2013年/39.5億円)
あらすじ
ドラえもんの鈴が盗まれた!
のび太たちは未来の「ひみつ道具博物館」へ向かい、謎の怪盗DXを追う。
見どころ
全ての秘密道具が登場する、ファン垂涎の作品。
ミステリーとアクションが融合したスリリングな展開。
ドラえもんの誕生秘話に迫る感動的なラストはシリーズ屈指。
第8位:映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(2015年/39.3億円)
あらすじ
ヒーローごっこをしていたのび太たちが、本物の宇宙戦争に巻き込まれる。
平和を守るため、彼らは“本当の勇気”を学んでいく。
見どころ
ヒーロー映画の王道をドラえもん流に再構築。
友情と勇気、そして「誰かを守る強さ」を描く。
笑いと感動が絶妙にバランスした娯楽大作。
第9位:映画ドラえもん のび太と奇跡の島 〜アニマル アドベンチャー〜(2012年/36.2億円)
あらすじ
動物たちが進化した不思議な島へ迷い込んだのび太たち。
そこで“絶滅動物”たちと心を通わせる。
見どころ
生命と自然の尊さをテーマにした感動作。
美しい島のビジュアルと冒険シーンが見応え抜群。
のび太の優しさが光るストーリー。
第10位:映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 〜ペコと5人の探検隊〜(2014年/35.8億円)
あらすじ
新しい犬の友だち・ペコと出会ったのび太たちが、謎のジャングルへ。
そこには“犬の王国”の秘密が隠されていた。
見どころ
1982年版を現代風にリメイク。
ペコとの絆が物語を深め、感動的なクライマックスへ。
「友情のために戦う」シリーズらしい熱いテーマが光る。
第11位:映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 ~7人の魔法使い~(2007年/35.4億円)
あらすじ
のび太が「もしも魔法の世界だったら…」と妄想を語り、ドラえもんが“もしもボックス”で実現させた世界。
しかし、そこには魔界の侵略を目論む悪魔族の影が――。
のび太たちは“7人の魔法使い”として立ち上がる。
見どころ
1984年の『魔界大冒険』を大胆にリメイク。
ダークファンタジー要素が強く、魔法バトルの映像美が圧巻。
しずかちゃんの涙のシーンはシリーズ屈指の感動シーンとして語り継がれる。
第12位:映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝(2008年/33.7億円)
あらすじ
森で拾った小さな苗木“キー坊”が、ひみつ道具の力で成長し巨大な木の少年に。
のび太はキー坊と友情を育むが、地球の自然を脅かす危機が迫っていた――。
見どころ
環境保護と命の大切さを描く、メッセージ性の強い一作。
のび太の優しさと成長が涙を誘う。
大自然を描いた美しい背景美術にも注目。
第13位:映画ドラえもん のび太の新恐竜(2020年/33.5億円)
あらすじ
恐竜展で出会った卵から生まれた、双子の恐竜・キューとミュー。
のび太は彼らを育てるが、やがて彼らの「本当の居場所」を探す旅が始まる。
見どころ
シリーズ40作目記念作。
『のび太の恐竜2006』とは異なる完全オリジナルストーリー。
進化と絆をテーマにした壮大なラストシーンが感動的。
Official髭男dismの主題歌「Birthday」も話題に。
第14位:映画ドラえもん のび太の恐竜2006(2006年/32.8億円)
あらすじ
のび太が偶然見つけた恐竜の化石が、本物の卵だった!
孵化した首長竜“ピースケ”を守るため、白亜紀へ旅立つのび太たち。
見どころ
シリーズ原点『のび太の恐竜(1980)』を完全リメイク。
感動の名作が最新映像で蘇る。
ピースケとの別れのシーンは、何度見ても涙必至。
第15位:映画ドラえもん のび太の人魚大海戦(2010年/31.6億円)
あらすじ
のび太が自宅の町を“海に変える”道具を使ったところ、突然現れた人魚族・ソフィア。
彼女を追う敵との戦いが始まり、のび太たちは海底の王国へと向かう。
見どころ
シリーズ30周年記念作。
海中アクションとロマンスが融合した美しい映像美。
人魚族の王女ソフィアとしずかちゃんの絆も印象的。
第16位:映画ドラえもん のび太のワンニャン時空伝(2004年/30.5億円)
あらすじ
のび太が捨て犬・イチを助けるため、タイムマシンで過去へ。
しかしそこには、犬と猫が人間のように進化した未来があった。
見どころ
「命」と「別れ」をテーマにした涙の名作。
動物たちの社会描写がリアルで、ラストの展開には誰もが涙。
シリーズ屈指の感動作としてファン人気が高い。
第17位:映画ドラえもん のび太と翼の勇者たち(2001年/30.5億円)
あらすじ
鳥人族の少年・グースケと出会ったのび太たちは、空に浮かぶ“バードピア”へ。
鳥人族と人間の対立を解くため、空の戦いに挑む。
見どころ
飛行シーンの爽快感と空の国の幻想的な世界観が魅力。
友情と信頼をテーマにしたストーリーで、シリーズ中期の隠れた名作。
第18位:映画ドラえもん のび太の太陽王伝説(2000年/30.5億円)
あらすじ
古代文明の国・マヤナ国にそっくりな少年・ティオを助けたのび太。
彼の身代わりとして王国の陰謀に立ち向かうことに。
見どころ
歴史ロマンと冒険が融合したスリリングな展開。
ティオとしずかの淡い関係も魅力的。
王道冒険譚として完成度が高い。
第19位:映画ドラえもん のび太とふしぎ風使い(2003年/25.4億円)
あらすじ
のび太が竜巻の中で出会った“風の子フー子”。
友情を育むが、地球を狙う悪しき風族が迫ってくる。
見どころ
自然の力をテーマにした感動作。
小さな風の子フー子の健気さに涙するファン多数。
風と空の映像演出が美しく、詩的な作品。
第20位:映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021(2022年/26.9億円)
あらすじ
のび太が拾った小さな宇宙人・パピ。
彼の星「ピリカ星」は独裁政権に支配されており、のび太たちは宇宙戦争に巻き込まれる。
見どころ
1985年版の名作を令和風にリメイク。
最新CGによる宇宙戦と政治的テーマが見どころ。
友情と自由をめぐるストーリーが現代的に響く。
第21位:映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 ~はばたけ 天使たち~(2011年/24.6億円)
あらすじ
のび太が北極で見つけた巨大なロボット“ザンダクロス”。
それは地球侵略を狙うロボット星の兵器だった!
ドラえもんたちは、少女ロボット・リルルと出会い、戦いと友情の狭間で揺れる。
見どころ
1986年版の名作『鉄人兵団』を美しくリメイク。
リルルの涙の自己犠牲は、シリーズでも屈指の感動エピソード。
友情と平和の尊さを訴える深いテーマが魅力。
第22位:映画ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史(2009年/24.5億円)
あらすじ
ドラえもんのひみつ道具“スペースガード基地”が、本物の宇宙開拓地に!
のび太たちは宇宙人ロップルと出会い、星を救う戦いに挑む。
見どころ
1981年の第2作をフルリメイク。
宇宙冒険×友情の王道構成。
原作の温かさを残しながら、テンポよく現代風に仕上げた良作。
第23位:映画ドラえもん のび太とロボット王国(キングダム)(2002年/23.1億円)
あらすじ
のび太が訪れたのは、ロボットたちが人間を憎む“ロボット王国”。
少女型ロボット・マリアとともに、人間とロボットの共存を模索する。
見どころ
SF的なテーマと感動的なストーリー展開。
“命を持つとは何か”を問う社会派ドラえもん。
マリアの優しさと勇気が心に残る。
第24位:映画ドラえもん のび太の南海大冒険(1998年/21億円)
あらすじ
のび太の海賊ごっこが本物の海の冒険に!
財宝をめぐって海賊や謎の島民たちと大冒険を繰り広げる。
見どころ
海と冒険をテーマにした爽快な海洋ロマン。
ゲストキャラ・ジャック船長との掛け合いが楽しい。
ファミリーで安心して楽しめるアドベンチャー。
第25位:映画ドラえもん のび太の日本誕生(1989年/20.2億円)
あらすじ
家出をしたのび太たちがタイムマシンで7万年前の日本へ。
原始人の少年・ククルと出会い、友情を築くが、邪悪な精霊族との戦いが始まる。
見どころ
旧作の中でも圧倒的人気を誇る感動作。
文明の始まりと友情を壮大なスケールで描く。
後に2016年版でリメイクされた伝説的エピソード。
第26位:映画ドラえもん のび太の宇宙漂流記(1999年/20億円)
あらすじ
“宇宙学校体験ツアー”に参加したのび太たち。
しかしトラブルで宇宙の果てに漂流してしまう。
見どころ
近未来の教育や宇宙社会を描いたSF色の強い作品。
冒険・友情・チームワークがバランスよく描かれており、知的で爽やか。
第27位:映画ドラえもん のび太とアニマル惑星(プラネット)(1990年/19億円)
あらすじ
動物たちが人間のように暮らす惑星“アニマルプラネット”へ。
しかし、地球人による環境破壊の影が迫っていた。
見どころ
自然保護を真正面から描いた社会派ストーリー。
動物たちの世界観が美しく、メッセージ性が高い。
エンディングで流れる「天までとどけ」が印象的。
第28位:映画ドラえもん のび太のねじ巻き都市(シティー)冒険記(1997年/19.5億円)
あらすじ
ひみつ道具で作った「おもちゃの国」が、意思を持つ世界に進化。
のび太たちはその世界を守るため、巨大ロボットと戦う。
見どころ
“創造する力”をテーマにしたユニークな冒険譚。
メカとファンタジーが融合した独特の世界観が魅力。
子どもの夢を体現したような作品。
第29位:映画ドラえもん のび太のドラビアンナイト(1991年/17.9億円)
あらすじ
“アラビアンナイト”の世界に迷い込んだしずかちゃんを救うため、
のび太たちは中東の砂漠を舞台に壮大な冒険を繰り広げる。
見どころ
物語の中に入るというファンタジックな設定。
アラビア風の背景美術が美しく、冒険ロマンたっぷり。
砂嵐と魔法の絨毯のシーンは必見。
第30位:映画ドラえもん のび太の宇宙開拓史(1981年/17.4億円)
あらすじ
のび太の部屋のクローゼットが、偶然“宇宙の彼方”と繋がった!
宇宙人ロップルと出会い、星を救うための冒険が始まる。
見どころ
第2作目にしてシリーズ初の本格SF。
少年時代の夢と友情を真正面から描いた原点的作品。
リメイク版(2009年)と見比べても楽しい。
第31位:映画ドラえもん のび太と雲の王国(1992年/16.7億円)
あらすじ
のび太たちは空に「雲の王国」を作るが、そこに“天上人”が現れ、地上人を裁こうとする。
見どころ
環境・倫理・差別など社会的テーマを扱った深い作品。
哲学的なメッセージと迫力ある演出でファン人気が高い。
旧シリーズでも屈指の完成度。
第32位:映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(1984年/16.3億円)
あらすじ
手のひらサイズの宇宙人・パピを助けたのび太たち。
やがてピリカ星を支配する独裁政権との戦いに巻き込まれる。
見どころ
政治的メッセージを含んだ異色作。
友情と自由を貫くラストが印象的。
2022年版リメイクで再評価された名作。
第33位:映画ドラえもん のび太とブリキの迷宮(ラビリンス)(1993年/16.3億円)
あらすじ
旅行先で偶然見つけた“ブリキのホテル”。
それは実はロボットたちが支配する異世界だった。
見どころ
ミステリアスな展開と、少し怖い雰囲気が魅力。
SFサスペンスとしても評価が高く、大人も楽しめる内容。
“ホテル”という設定が秀逸。
第34位:映画ドラえもん のび太と銀河超特急(エクスプレス)(1996年/16.5億円)
あらすじ
宇宙を走る銀河超特急に乗り込んだのび太たち。
旅の途中で出会った謎の星と、危険な試練が待っていた。
見どころ
旅情と冒険が融合した快作。
列車をテーマにしたワクワク感が満点。
スチームパンク的なSF要素も魅力。
第35位:映画ドラえもん のび太の恐竜(1980年/15.6億円)
あらすじ
記念すべきシリーズ第1作。
のび太が発掘した恐竜の卵から生まれた“ピースケ”を白亜紀に帰す感動の冒険。
見どころ
全ての原点となる名作。
友情・別れ・成長という普遍のテーマ。
ラストの別れのシーンは日本アニメ史に残る名場面。
第36位:映画ドラえもん のび太と竜の騎士(1987年/15億円)
あらすじ
地下探検中に“地底世界”に迷い込んだのび太たち。
そこには滅びたと思われた恐竜たちの文明が存在していた。
見どころ
ミステリー色と冒険が融合した異色作。
恐竜の知的社会を描く世界観が深い。
大人にも人気の高い隠れた傑作。
第37位:映画ドラえもん のび太のパラレル西遊記(1988年/13.6億円)
あらすじ
“西遊記”の世界に入り込んだのび太たちが、妖怪軍団と激突!
しかし物語が現実に侵食していく……。
見どころ
ホラー×ファンタジー的な要素を持つ異色作。
少年向けながら、シリアスな展開が印象的。
中国神話の要素が美しく描かれている。
第38位:映画ドラえもん のび太と夢幻三剣士(1994年/13.3億円)
あらすじ
夢の中で“剣士”となったのび太が、邪悪な女王に立ち向かう冒険ファンタジー。
見どころ
夢と現実が交錯する幻想的な演出。
アクション性が高く、ドラえもん映画の中でも中世ファンタジー色が強い。
勇気と夢の力を描いた好評作。
第39位:映画ドラえもん のび太の創世日記(1995年/12.8億円)
あらすじ
自由研究のため「自分だけの世界」を作ったのび太。
だが、その世界が本当に“進化”を始めてしまう。
見どころ
神の視点と生命の誕生を描く哲学的SF。
児童向けとは思えないほど深いテーマ。
藤子・F・不二雄らしい思想が色濃く反映された名作。
第40位:映画ドラえもん のび太と鉄人兵団(1986年/12.5億円)
あらすじ
北極で見つけた巨大ロボット“ザンダクロス”をきっかけに、
地球侵略を企むロボット軍団との壮絶な戦いが始まる。
見どころ
原作ファンから絶大な人気を誇る伝説的名作。
リルルの涙の別れはシリーズ史上屈指の感動。
人間と機械の共存という普遍的テーマが光る。
第41位:映画ドラえもん のび太の大魔境(1982年/12.1億円)
あらすじ
ジャングルの奥地で“犬の王国”を発見したのび太たち。
ペコという犬の仲間と共に、国を救う冒険に出る。
見どころ
冒険映画として完成度が高く、後のリメイク(2014年)でも再評価。
原始的世界観と勇気の物語が熱い。
第42位:映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(旧)(1985年/11.8億円)
あらすじ
小さな宇宙人パピとともに、独裁政権に立ち向かうのび太たち。
(※2022年に『宇宙小戦争2021』としてリメイク)
見どころ
友情・自由・平和というシリーズの核を凝縮。
旧作ながら現代にも通じる社会的メッセージが秀逸。
第43位:映画ドラえもん のび太の海底鬼岩城(1983年/10億円)
あらすじ
海底調査中に見つけた“アトランティスの遺跡”。
しかしその奥には、人類滅亡をもたらす古代兵器が眠っていた――。
見どころ
スリル満点の海底冒険と重厚なストーリー。
海底の恐怖描写が子ども向けとは思えぬ緊張感。
名作と呼ばれるにふさわしい完成度。
映画ドラえもんシリーズ 興行収入ランキング早見表
| 順位 | タイトル | 興行収入 | 公開年 |
|---|---|---|---|
| 1 | 映画ドラえもん のび太の宝島 | 53億7000万 | 2018年 |
| 2 | 映画ドラえもん のび太の月面探査記 | 50億2000万 | 2019年 |
| 3 | 映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険 | 44億3000万 | 2017年 |
| 4 | 映画ドラえもん のび太と空の理想郷 | 43億4000万 | 2023年 |
| 5 | 映画ドラえもん のび太の地球交響楽 | 43億1000万 | 2024年 |
| 6 | 映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生 | 41億2000万 | 2016年 |
| 7 | 映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館 | 39億5000万 | 2013年 |
| 8 | 映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ) | 39億3000万 | 2015年 |
| 9 | 映画ドラえもん のび太と奇跡の島 〜アニマル アドベンチャー〜 | 36億2000万 | 2012年 |
| 10 | 映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 〜ペコと5人の探検隊〜 | 35億8000万 | 2014年 |
| 11 | 映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜 | 35億4000万 | 2007年 |
| 12 | 映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝 | 33億7000万 | 2008年 |
| 13 | 映画ドラえもん のび太の新恐竜 | 33億5000万 | 2020年 |
| 14 | 映画ドラえもん のび太の恐竜2006 | 32億8000万 | 2006年 |
| 15 | 映画ドラえもん のび太の人魚大海戦 | 31億6000万 | 2010年 |
| 16 | 映画ドラえもん のび太のワンニャン時空伝 | 30億5000万 | 2004年 |
| 17 | 映画ドラえもん のび太と翼の勇者たち | 30億5000万 | 2001年 |
| 18 | ドラえもん のび太の太陽王伝説 | 30億5000万 | 2000年 |
| 19 | 映画ドラえもん のび太とふしぎ風使い | 25億4000万 | 2003年 |
| 20 | 映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021 | 26億9000万 | 2022年 |
| 21 | 映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜 | 24億6000万 | 2011年 |
| 22 | 映画ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史 | 24億5000万 | 2009年 |
| 23 | 映画ドラえもん のび太とロボット王国(キングダム) | 23億1000万 | 2002年 |
| 24 | 映画ドラえもん のび太の南海大冒険 | 21億 | 1998年 |
| 25 | 映画ドラえもん のび太の日本誕生 | 20億2000万 | 1989年 |
| 26 | 映画ドラえもん のび太の宇宙漂流記 | 20億 | 1999年 |
| 27 | 映画ドラえもん のび太とアニマル惑星(プラネット) | 19億 | 1990年 |
| 28 | 映画ドラえもん のび太のねじ巻き都市(シティー)冒険記 | 19億5000万 | 1997年 |
| 29 | 映画ドラえもん のび太のドラビアンナイト | 17億9000万 | 1991年 |
| 30 | 映画ドラえもん のび太の宇宙開拓史 | 17億4000万 | 1981年 |
| 31 | 映画ドラえもん のび太と雲の王国 | 16億7000万 | 1992年 |
| 32 | 映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 | 16億3000万 | 1984年 |
| 33 | 映画ドラえもん のび太とブリキの迷宮(ラビリンス) | 16億3000万 | 1993年 |
| 34 | 映画ドラえもん のび太と銀河超特急(エクスプレス) | 16億5000万 | 1996年 |
| 35 | 映画ドラえもん のび太の恐竜 | 15億6000万 | 1980年 |
| 36 | 映画ドラえもん のび太と竜の騎士 | 15億 | 1987年 |
| 37 | 映画ドラえもん のび太のパラレル西遊記 | 13億6000万 | 1988年 |
| 38 | 映画ドラえもん のび太と夢幻三剣士 | 13億3000万 | 1994年 |
| 39 | 映画ドラえもん のび太の創世日記 | 12億8000万 | 1995年 |
| 40 | 映画ドラえもん のび太と鉄人兵団 | 12億5000万 | 1986年 |
| 41 | 映画ドラえもん のび太の大魔境 | 12億1000万 | 1982年 |
| 42 | 映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(旧) | 11億8000万 | 1985年 |
| 43 | 映画ドラえもん のび太の海底鬼岩城 | 10億 | 1983年 |
日本のアニメ映画興行収入ランキングを徹底解説まとめ
シリーズを通して共通するのは――
「友情・勇気・家族・成長」という普遍のテーマ。
そして、どの時代にも子どもたちに“未来への希望”を見せてくれること。
1980年から続くこの映画シリーズは、ただのアニメではなく、日本人の心に刻まれた「春の記憶」そのものです。







